[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
競争・市場局(CMA)
元記事公開日:
2021/01/19
抄訳記事公開日:
2021/03/16

CMA がアルゴリズムに関する新しい研究を発表

CMA lifts the lid on impact of algorithms

本文:

2021年1月19日付競争・市場局(CMA)の標記発表の概要は以下のとおり。

CMAがアルゴリズムに関する最近の調査を発表し、アルゴリズムが悪用された場合に、如何にデジタル市場における競争を損ね、消費者に害を及ぼすか示している。

CMA は現在、意図の有無に関わらず不適切なアルゴリズム使用により引き起こされる、市場競争と消費者への危害の可能性について、学術及び産業界の専門家から証言を集めている。また、CMAが今後の対応に向けて調査・検討する可能性のある、特定企業の個別の問題に関する知見も集めている。この調査とフィードバックは、アルゴリズムの分析および新しい「デジタル市場ユニット」(DMU)の運用に関するプログラムはじめ、DMUが監督する新しい規制制度など、デジタル市場におけるCMAの今後の取り組みに情報を提供するものである。

ニュースの購読、社交、デート、食べ物の注文、旅行の手配など、人々の生活の多くはオンライン上で過ごされている。これらのオンライン活動の多くとそれを支える市場は、多くの場合人工知能(AI)形式のアルゴリズムなしでは存在できない。これらによって効率と有効性が大幅に向上したが、さまざまな方法で消費者に悪影響を与える可能性がある。

アルゴリズムを使用して、検出が困難な方法でサービスを個別化できる。これにより、検索結果を操作して、選択肢を減らしたり、消費者の認識を人為的に変更したりすることができる。一例として、或る製品が不足という誤解を招くメッセージがある。

企業は、アルゴリズムを使用して、Webサイトでの製品のランク付け方法を変更し、自社製品を優先し、競合他社を排除することもできる。より複雑なアルゴリズムでは、直接情報を共有する会社を除いて企業間の共謀を支援する可能性がある。これは、製品やサービスの高価格維持につながる可能性がある。

民間企業がオンラインで使用するアルゴリズムの大部分は、現在、規制による監視がほとんど、または全く行われておらず、調査では、CMAを含む規制当局が監視と行動がもっと必要であると結論付けている。CMAは、以前の調査で例えばオンライン旅行代理店の価格設定慣行の監視など、アルゴリズムが市場競争と消費者に与える影響を考慮している。

上記作業は、CMAのデータ・技術・分析(DaTA)ユニットが主導している。このユニットは、世界中のあらゆる競争・消費者機関の中で最大のデータ・技術専門家チームである。

[DW編集局]