[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2021/04/01
抄訳記事公開日:
2021/05/12

スマートフォン用の安全なデジタルIDカードの開発プロジェクトに5,000万ユーロを助成

Startschuss für weitere Nutzungsmöglichkeiten des digitalen Personalausweis auf dem Smartphone

本文:

2021年4月1日付ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)による標記発表の概要は以下のとおりである。

BMWiが安全なデジタルIDの開発を5,000万ユーロで助成する。BMWiは、Schaufenster Sichere Digitale Identitätenプログラムの公募で、4つの大規模なパイロット・プロジェクトを助成する。プロジェクトは、日常的に利用するアプリで、参加都市や地域のスマートフォン上のデジタルID機能の利点と可能性を示す必要がある。このアプリ開発には、市町村や農村地域、そしてそこに住む市民が最初から参加する。最初のプロジェクトが、本日開始される。

BMWiのデジタル経済・スタートアップ代表担当官であるトーマス・ヤルツォムベック氏(Thomas Jarzombek)は、「米国のプラットフォーム企業が、ますます識別ソリューション市場を席巻しているように見える。国が安全と認めるスマートフォン上の識別ソリューションがあることが重要で、特に商業的な思惑なしに使用データに基づいて機能する必要がある。これまでの国のプロジェクトは、利用者指向の観点があまりにも少なく、あまりにも複雑であった。この新しいプログラムは従来のものに比べて大幅に改善されている」。

デジタルIDは、ドイツおよび欧州のデジタル主権にとって不可欠な構成要素である。同様に安全で使い易い電子個人識別(eID)ソリューションにより、多くの商業サービスが簡略化され、役所に行くことも必要なくなる。

プロジェクトIDunionは、ドイツ国内の多くの場所で、すなわち電子政府、教育、金融経済、産業およびIoT、電子商取引、モビリティ、識別アクセス管理、医薬などの分野で、応用例を実現している。プロジェクトはMain Incubator 社が管理し、欧州共同体の法的様式で設立される。BMWiは、IDunionに1,560万ユーロを助成している。

さらに3つのプロジェクトの助成が計画されている。これらは本年5月に開始予定である。BMWiは、電子個人識別ソリューションに関する10のコンセプトの中から4つの大きなプロジェクトを選択した。

プロジェクトの助成と並んで、BMWiは連邦首相府と連邦内務省(BMI)が開始したプロジェクトDigitale Identitätenでも積極的な役割を演じている。ここでは適用例と実証例を選別して開発し、eIDサプライヤーと大規模ユーザー企業から成るネットワークが形成されている。本年末までに、スマートフォンによるオンラインIDカードの利用に関して、重要な進展がなされる予定である。BMWiの公募Sichere Digitale Identitätenでは、プロジェクトを保護し、eIDの適用範囲を拡げ、長期的に統合していく。

ヤルツォムベック氏は「プロジェクトの実施のペースを大幅に上げる必要があり、BMWiとしても開発をプッシュしていく」と述べている。

[DW編集局]