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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2021/04/16
- 抄訳記事公開日:
- 2021/05/31
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バイデン政権が COVID-19 変異種対策に17億ドルを投資
Fact Sheet: Biden Administration Announces $1.7 Billion Investment to Fight COVID-19 Variants
- 本文:
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2021年4月16日付の大統領府による標記発表の概要は以下のとおりである。
COVID-19変異種の検出、監視、軽減の改善に向けて、バイデン政権は、州およびその他の管轄区域によるこれらの変異に対する効果的な対策を援助するために、「米国救済計画(American Rescue Plan)」から17億ドルを迅速投資する。
今回発表の施策は次のとおりである。
● ゲノム解析拡大に10億ドル
今回の資金提供は、疾病対策センター(CDC)、州、その他の管轄区域がCOVID変異体を特定し、変異体の循環を監視する能力の向上に資する。具体的には、CDCと管轄の保健部門が、SARS-CoV-2のゲノム配列決定と変異体の特定を行う活動を実施、拡大、改善できるようにする。この作業の多くは、CDCによる研究所コミュニティとの提携および州の研究所を通じて行われ、資金提供によりCOVID検体の収集、COVIDウイルスの配列決定、得られたデータの共有を支援する。● ゲノム疫学におけるイノベーション中核拠点の新設など、イノベーション・イニシアチブの支援に4億ドル
今回の資金提供により、6つのゲノム疫学中核拠点(Centers of Excellence)が設立される。これらの中核拠点は、州政府の保健部門と学術機関の間のパートナーシップとして機能し、今回の資金提供により、ゲノム疫学に関する最先端の研究が促進される。たとえば、このパートナーシップにより、公衆衛生システムでより広く使用される監視方法を開発する目的で、公衆衛生に関連する病原体をより適切に追跡するための新しいゲノム監視ツールの開発に焦点を当てることができる。重点領域として、バイオインフォマティクスのワークフローや、ゲノムデータと疫学データの重要な統合などが考えられる。● 全米バイオインフォマティクス・インフラの構築と支援に3億ドル
全米のゲノム解析能力を構築する際の課題の1つは、ウイルスの拡散を防ぐために、迅速かつ効果的に情報にアクセスし、具体的な措置に転換するために必要なデータシステムを用意することである。専門家は、バイオインフォマティクスと複雑なコンピューティングを駆使して、病原体の拡散方法・変異方法の点を結び付けて、蔓延の解消を支援する。今回の資金提供では、米国の公衆衛生システム全体でバイオインフォマティクスを支援し、プライバシーを保護しながら、より多くの情報に基づいた意思決定を可能にする方法で、ゲノム解析データを共有・分析するための統合システムを作成する。また、臨床現場での配列決定を増やし、CDCのバイオインフォマティクス・フェローシップ・プログラムを拡大するためのトレーニングを支援する。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]