[本文]

国名:
米国
公開機関:
大統領経済諮問委員会(CEA)
元記事公開日:
2021/04/23
抄訳記事公開日:
2021/06/04
元記事の言語:
英語

エネルギー転換と雇用創出に関する大統領経済諮問委員会報告

Innovation, Investment, and Inclusion: Accelerating the Energy Transition and Creating Good Jobs

本文:

2021年4月23日付の大統領経済諮問委員会(CEA)による報告書の概要は以下のとおりである。

気候変動への対処において、より安価で信頼性が高く、クリーンなエネルギーを生産していく方法を見出すことが重要な課題である。このようなイノベーションが、今後数十年にわたって最も重要な産業の多くを規定し、それとともに今後の雇用を規定する。このような路線に沿った目覚ましい進歩が見られる。最も急速に成長している発電技術は太陽光と風力であり、過去10年間で70〜90%のコスト削減が見られた。クリーンエネルギー技術の進歩はさらなる展開につながり、これらの展開から得られた知識はさらにコスト削減につながっている。

しかし、地球の気温を安定させ、気候変動の脅威の悪化を回避するために必要な規模の技術については、開発も実装もされていない。一部の国は、自国の経済競争力を高めながら、これらの新技術を育成するために大胆な試みを行っている。欧州連合(EU)、英国、カナダは最近、国内産業と自国労働者をエネルギー転換に備えさせるための新しい産業政策戦略を発表した。一方、中国は国内産業への強力な支援により、クリーンエネルギー生産の世界的リーダーとなっている。

今世紀を規定するイノベーション開発において、米国がどのように遅れを取っているかはすでに分かっている。新エネルギー技術におけるイノベーションは、経済成長と給与の高い雇用の創出の両方を支援できる可能性がある。しかし、米国政府は、クリーンエネルギーのイノベーションや展開を促進したり、エネルギー転換を通じて米国の労働者や地域社会を支援したりするための確固たる戦略を採用してこなかった。

この報告書は3つのセクションに分かれている。最初のセクションでは、イノベーションの課題、遅れを取っている米国の状況、投資と雇用に対する影響について説明している。第2のセクションでは、民間の当事者が単独でクリーンエネルギー・イノベーションに十分な投資をする場合に、妨げとなっている障壁を特定し、その結果、連邦政府の政策と官民パートナーシップが重要である理由を特定している。第3のセクションでは、クリーンエネルギー・イノベーションを促進し、良好な雇用を創出するための対応政策を提案している。

具体的には、連邦政府は次のような政策を通じてエネルギー・イノベーションを加速する必要がある。

・クリーンエネルギーの研究開発、実証試験、展開など、技術の進歩を支援する。この政策アジェンダでは、政策介入を行うために、プロセスの各段階を通して関係者を関与させる必要がある。
・エネルギー技術の振興に必要な支援インフラに投資する。これには、既存のインフラの増強と、クリーンエネルギー技術の成長に不可欠な新規インフラの開発の両方が含まれる必要がある。
・投資家に対してより明確な規制環境を提供する一方で、市場が排出による損害を反映できるよう、対象を絞った規制を策定する。
・全米に経済的利益を確実に広げるため、クリーンエネルギーへの移行によって影響を受けるエネルギー部門やその他の産業における良好な雇用の促進を支援する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]