[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2021/04/14
抄訳記事公開日:
2021/06/04

オランダとドイツが、グリーン水素・グリーン化学製品で協力

The Netherlands and Germany are joining forces for a joint innovation approach to green hydrogen and green chemistry

本文:

2021年4月14日付オランダ科学研究機構(NWO)の標記発表の概要は以下のとおり。

政府はこのほど ECCM(電気化学変換・材料に関する全国諮問委員会)から、オランダ・ドイツ間のグリーン水素・グリーン化学製品に関する二国間協力に向けた行動要請を受けた。この行動要請は、国境を越えて、産業界・知識研究機関間のコラボレーションを狙った共同イノベーション・プログラム策定の基礎として使用されるものである。NWO は、オランダ政府のミッション主導イノベーション政策を通じて、二国間協力に500万ユーロを出資する。

二国間行動要請では、官民連携にとって関心のある領域を特定している。ドイツには、独自の研究開発・イノベーション・インフラがあり、卓越したクラスタ、コペルニクス・プロジェクト、リビング・ラボ、エネルギー研究ネットワークなど、いくつかの強力な国家イニシアチブがある。オランダは、ミッション主導のイノベーション政策において、イノベーション、社会的課題、収益力を組み合わせる方法について知見を有している。オランダは、高品質の化学工業・製造業を有し、知識が豊富で、港湾・ガス・インフラを備えることで、水素にとって理想的な立地条件を備えている。

● 水素と化学製品にとっての再生可能電力

上記行動要請は、燃料・化学製品に対する将来のニーズを持続的に満たすために必要な電気化学的、技術的、社会経済的ソリューションに対応するものである。加えて、この行動要請では、再生可能エネルギー供給における間欠性に対処するべく、電力網でのバランスをとるために化学的に貯蔵される再生可能エネルギーに焦点を合わせている。航空、海運、重量道路輸送用の燃料および化学製品・化学物質に対する需要は、現在、世界のCO2排出量の35%以上を占めている。再生可能電力とバイオマス/ CO2原料からこれらの燃料や化学製品を生産することは大きな挑戦ではあるものの、気候目標達成に向けた重要な要素である。

[DW編集局+JSTパリ事務所]