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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
- 元記事公開日:
- 2021/05/05
- 抄訳記事公開日:
- 2021/06/08
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欧州委員会が、欧州産業政策に関する包括的パッケージを発表
- 本文:
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2021年5月5日付のドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)による標記発表の概要は以下のとおりである。
アルトマイヤーBMWi大臣は、EU委員会によって提示されたEU産業戦略の更新について次のように歓迎の意を示した。「更新されたEU産業戦略は、未来志向の欧州産業政策にとっての、包括的、画期的な全体パッケージである。グリーンでデジタル化された堅牢な欧州のために、将来に向けたメイド・イン・ヨーロッパの技術を必要としている。これらの技術は、(バッテリーセル製造、マイクロエレクトロニクス、水素およびデジタル主権に関するプロジェクト(GAIA-Xなど)欧州共同プロジェクトへの的を絞った投資優遇措置から生まれてくる。今こそ更なる持続可能性とデジタル化に向けて、変革を加速させる時である。これこそEUが共にそして強力に危機から脱出する方法である」。
欧州委員会は産業政策に関する包括的なパッケージで、産業の脱炭素化を視野に入れて、重要な決定と提案を行なった。産業部門ごとに炭素国境調整メカニズムを段階的に導入し、各産業が市場競争力のある価格で再生可能エネルギーを調達できる方法を提案する。加えて、独自の炭素差金決済(CCfD)パイロットプログラムを導入し、気候にやさしい技術の運用コストの上昇に対して助成が行なえるようにしたいと考えている。BMWiにとっても重要な2つの分野、すなわち鉄鋼生産と水素製造に焦点をあてる。
欧州委員会は、2月にドイツとフランスが公表していた産業政策に関する非紙媒体の報告も取り上げている。委員会も両国と同じようにグリーン転換とデジタル転換を加速する上で、これらの産業が中心になると見ている。
同時に欧州委員会は、第3国からの補助金を受ける際の公正な競争条件を確保するための新しい規則案を提案した。2020年6月に第3国から補助金を受ける際の公正な競争条件を確保するための白書を提案し、それに関する幅広い公開協議を行なってきた。現在提出されている規則の草案はこれに基づいている。その規則には、規則の抜け穴を塞ぎ、第3国からの補助金により引き起こされる競争の特定の歪みに対処するための措置を拡大することが含まれている。さらに欧州委員会は、この目的のために、公的調達法に加えて、乱用管理や合併管理などで、既存の競争法措置を補足することを提案している。
[DW編集局]