[本文]

国名:
ドイツ
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/05/07
抄訳記事公開日:
2021/06/17
元記事の言語:
ドイツ語

北極の研究協力に関する北極科学大臣会合(ASM)の開催

Wissenschaftsminister wollen Zusammenarbeit vertiefen

本文:

2021年5月7日付のドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記発表の概要は以下のとおりである。
北極地方は地球規模の気候システムの中で重要な地域であるが、今日、劇的な変化に晒されている。東京での北極科学大臣会合(ASM)では、有効な科学的な協力体制について話し合う予定である。
北極地方は、過去50年の間に、世界の他の地域に比べて2倍以上温暖化が進んでいる。この温度上昇の結果は、ますます顕著になってきている。北極地方の海氷面積はこの数年来減少していて、グリーンランドの氷河の融解速度は増々速くなっている。永久凍土も解けている。人間がつくり出した温暖化により、北極地方の生活条件も根本的に変化する事態となっている、このことは、そこで生活する人々にとっては大問題である。同時にこの変化により世界的な影響がもたらされている。この影響により極端な天候事象が出現し、海面の上昇も起きている。
北極圏の気候変動については、国際社会が長年警告を発してきた。それを共同で解決し、科学的な進歩を議論し、北極地方研究における将来的な優先事項を調整するためにASMが発足し、2016年ワシントンDCで初会合が開かれ、2年後にベルリンでアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)ドイツ連邦首相の後援の下で継続された。そして2021年5月8日、9日に東京で日本とアイスランドの共同主催で、第3回会議がオンラインで開かれる予定である。
BMBF大臣の下で議会政務次官を務め、会議でのドイツ代表であるミヒャエル・マイスター(Dr.Michael Meister)氏は、次のように表明した。
「ドイツの北極地方政策のガイドラインに従って、連邦議会は北極地方に関する責任を負い、明確な戦略的な目標を立てる。その中には北極に関する政策は科学的な知見に基づかなければならないことが含まれている。科学、政治、経済界と社会の間での対話は、ことを進める上で重要である。北極研究では、影響力の大きな国、近隣諸国、地域の民族、特に先住民族との対話や国際的な協力が重要である。」
ASMは、4つのテーマ分野により構成されている。第1のテーマは、「観察」で、監視ネットワークの構築と研究データの共有である。第2のテーマは「シェルター」で、局所的、地域的、および世界的な影響評価ができるようにするために、北極に関する変化を理解し、予測する能力の向上に焦点を絞る。第3のテーマは「対応」で、北極地方の持続的な開発のための共通の方策の立案と、目標に合せて知識を適用することである。第4のテーマ「強化する」は、教育、ネットワークおよび科学的能力の構築によって、それまでの取り組みを理論的に支え、将来の世代が困難に立ち向かえるよう十分な準備をすることである。
「BMBFの持続可能性戦略であるFONA戦略を活用して、ドイツは気候目標の達成のために貢献する。目標は有効な気候政策のための知識を提供することである。ドイツの研究インフラを用いて、北極地方に関する国際的な取り組みを継続してサポートしていく」とマイスター氏は強調している。
昨年成功裡に終了したMOSAiC(Multidisciplinary drifting Observatory for the Study of Arctic Climate)探検は、国際的な北極地方研究の画期的な出来事であった。研究結果と先住民との対話に基づき、北極地方を保護し持続可能な未来とするために社会と政策に関する決定が正当化される。

[DW編集局]