[本文]

国名:
EU
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2021/05/18
抄訳記事公開日:
2021/07/02
元記事の言語:
英語

研究・イノベーション協力に対する欧州のグローバルアプローチ

Europe's global approach to cooperation in research and innovation: strategic, open, and reciprocal

本文:

2021年5月18日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

本日、ECは、変化する世界における国際協力のための欧州戦略である、「研究・イノベーションへのグローバルアプローチ」(The Global Approach to Research and Innovation )に関するコミュニケーション(指針)を採択した。これにより、欧州連合(EU) は国際的な研究・イノベーションのパートナーシップを支援する上で主導的な役割を果たし、我々の社会をグリーンで、デジタルで、健全にするための、革新的なソリューションの提供を目指す。

優れた研究には、世界中から最高の頭脳が集まり協働することが必要である。これは EU の戦略的優先事項である。しかし、研究・イノベーションにおける国際協力は、地政学的緊張が高まり、人権や基本的価値が挑戦を受けて変化する世界情勢の中で行われている。EU の対応は、世界のその他の国々との協力において多国間主義、開放性、相互主義を促進することで、模範を示すことである。EU は、気候変動やパンデミックなどのグローバルな課題へのグローバルな対応を促進し、国際ルールと基本的な EU の価値観を尊重し、EUの開かれた戦略的自律性を強化する。

研究・イノベーションへのグローバルアプローチでは、科学的進歩を達成し、活気に満ちたイノベーション ・エコシステムの展開を目的として、卓越性を推進しリソースをプールするために必要な一定レベルのグローバルな開放性に対する欧州の取り組みを再確認する。この目標を考慮に入れて、EU は国際的なパートナーと協力して、学問の自由、男女平等、研究倫理、オープンサイエンス、エビデンスに基づく政策決定など、研究・イノベーションにおける基本原則と価値について共通の理解を形成する。

新戦略は、バランスの取れた方法で組み合わされた 2つの主要目的に基づく。第1に、ルールと価値観に基づいた研究・イノベーション環境を目指しており、デフォルトでオープンであるため、世界中の研究者やイノベーターが多国間パートナーシップで協力し、グローバルな課題の解決策を見出すのに役立つ第2に、研究・イノベーションにおける国際協力において、互恵性と公平な競争の場の確保を目指す。さらに、多国間プラットフォームや Horizon 2020 のプロジェクトなどを通じて、コロナウイルス・パンデミックと闘うための EU の世界的な対応策では、我々が力を合わせることで、科学的知識や国際的なバリューチェーンへのアクセスをいかに最大化できるかを示している。

上記目標を達成するべく、EU はいくつかの行動に着手する。例えば、アフリカ諸国との協力を強化するために、Horizon Europe の下での野心的な「アフリカ・イニシアチブ」を通じて、低・中所得国における持続可能で包摂的な開発の加速を支援する研究者とその組織を支援する。ECはまた、EU の研究機関や高等教育機関を対象とした外国の干渉に対処するためのガイドラインを提示する予定である。このガイドラインは、学問の自由、公正性、機関の自律性を保護する上で EU 組織を支援する。

2021~2027 年のEU の次期研究・イノベーション枠組プログラムである Horizon Europeは、この戦略を実施するための重要な手段となる。EUの戦略的資産、利益、自律性、安全を守るために、本プログラムでは、原則としてプログラムはオープンにすることができるが、正当な理由がある場合には常に、その活動への参加を例外的に制限することがある。非EU諸国による Horizon Europe への準参加(association)により、加盟国とほぼ同じ条件でプログラム全体に参加する追加の機会が提供される。

EU とその加盟国間の緊密な調整と協力が、戦略成功への鍵となる。ECは、EU、加盟国、欧州金融機関の取り組みを結束させて、「チーム・ ヨーロッパ」アプローチをモデルにしたイニシアチブを推進する。近隣諸国・開発・国際協力施策(NDICI:グローバル・ヨーロッパ)などの他の EU プログラムとの相乗効果は、このアプローチの重要な要素になる。

[DW編集局]