[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/06/03
抄訳記事公開日:
2021/07/13

将来の資源効率の高い都市部

Ressourceneffiziente Stadtquartiere für die Zukunft

本文:

2021年6月3日付のドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記発表の概要は以下のとおりである。
都市は、資源の持続可能な利用のための新しく先駆的なアプローチを開発し、それらを実証するための優れた機会を提供する。BMBFは革新的な資金調達措置で自治体をサポートする。

研究から実装へ:
資金調達措置「将来の資源効率の高い都市部」(Ressourceneffiziente Stadtquartiere für die Zukunft(RES:Z))の合計12のプロジェクトが2018年以来、研究・開発段階の学際的なプロジェクトとして持続可能な都市開発の理論的基盤の構築を行なってきた。現在徐々にスタートしている実装および統合段階では、20を超えるモデル自治体でその成果をテストしている。その際、プロジェクトの内容に関連したネットワーク化、外部とのコミュニケーション、自治体での実施移行などを支援する科学的な横断プロジェクトが伴う。

都市の建築ストック:社会で最大の「原材料ストア」:
たとえばプロジェクトに関わる人々にとって、都市の建築ストックは「最大の原材料ストア」のように思われる。様々な建築材料リストを使って、都市部で建築に使われている原材料を、改装、リフォーム、解体の際に直接再利用すべきである。これはダルムシュタットでテストされている。旧兵舎を住宅に転換する工事では12万トンの建築廃材が発生する。これらの約トラック4,500台分の廃材は、部分的に高品質リサイクルの二次原材料としてリサイクルされ、現場で直接使用される予定である。

都市は世界の資源消費の70%を占める
RES:Zの目的は、資源の持続可能な利用のための画期的な方法を開発し、都市部でそれらの方法をテストすることである。これまでは、都市部の潜在能力である資源効率の高さは、都市部が世界の資源消費の最大70%を占めていたのにもかかわらず、十分には活かされてこなかった。
プロジェクトOptiWohn(快適な生活)では、住宅需要を既存の住宅建物によってカバーするために、居住フロアの最適な利用をどのように推進する方法を探る。
プロジェクトBlue Green Streets(青緑色街路)では、街路を都市気候の改善に貢献させる一方で、他方で水を資源として効果的に使用できるように設計している。
プロジェクトVertiKKA(縦型気候・下水処理)では、都市の緑化によりその近隣の気象の改善を目指して、縦型気候・下水処理場を開発した。この設備に取り付けられている太陽光発電モジュールにより、極端な天候や多量の日射からファサード緑化が保護されると共に、灌水用の電力も供給される。
プロジェクトIWAESでは、集落の水管理の現存インフラシステムを都市部の熱管理に適用できるようにしている。

[DW編集局]