[本文]

国名:
ドイツ
公開機関:
フラウンホーファー協会(FhG)
元記事公開日:
2021/06/15
抄訳記事公開日:
2021/08/12
元記事の言語:
ドイツ語

フラウンホーファー協会とIBMがドイツで最初となる量子コンピュータを公開

Vorhang auf: Fraunhofer und IBM weihen Quantencomputer ein

本文:

2021年6月15日付フラウンホーファー協会(FhG)による標記発表の概要は以下のとおりである。
6月15日、メルケル連邦首相、カルリチェック ドイツ連邦教育研究省(BMBF)大臣、およびヴィンフリート・クレッチュマン(Winfried Kretschmann)バーデン・ヴュルテェンベルク(BW)州首相がオンラインで出席の下、FhGとIBMの経営トップにより、ドイツで初めてとなるIBM Quantum System One(IBM量子システム・ワン)が発表された。27量子ビットで、目下ヨーロッパで最強のシステムである。
FhGはIBMと共に、シュトゥットガルト近郊のエーニンゲン(Ehningen)で量子コンピュータを運用している。処理された全てのプロジェクト・データ、ユーザー・データは常にドイツ内に残され、ドイツのデータ保護規制の対象となっている。
ライムント・ノイゲバウアーFhG会長は、次のように述べている。「研究と産業の両方で、競争力と技術的主権を確保するために必要な将来の主要技術として、量子コンピューティングの適用に関心が高まっている。我々のプラットフォームは、大企業、中小企業、スタートアップ企業、研究機関に対して、スキルを開発し、新しいアプリケーションの可能性とビジネスモデルを試験する機会を提供するものである。FhGとIBMのドイツおよび欧州における応用量子コンピューティングに関する先駆的なイニシアチブによって、持続可能な価値創造に向けて、量子コンピューティング戦略と応用技術の開発の新たな可能性が拓かれる」。
IBMリサーチのシニア・バイス・プレジデント兼ディレクターのダリオ・ギル氏は、「このシステムは安定性、堅牢性、信頼性に基づいて設計されており、ハイブリッド・クラウド・アーキテクチャーにより、驚くべきスピードでプログラムの実行が可能である」と語った。
BW州は、FhGとIBMのイニシアチブを支持しており、2024年までに最大4,000万ユーロを提供する。その大半は、大学、公的研究機関、企業パートナーと協力して進められる、地域のフラウンホーファー・量子コンピューティング・コンピタンス・センターの共同プロジェクト向けのものである。
クレッチュマン州首相は、「量子技術は未来の鍵である。量子技術を制する者が、これからの時代のメガ・トレンドであるデジタル化と脱炭素化の両方を制する。それによって経済的繁栄と技術主権の鍵が得られる。潜在能力と可能性は非常に大きく、重要インフラを安定させる方法や、製造と物流のための最適なアルゴリズム、そしてバッテリーや燃料電池のモデル化にもあてはまる。そのようなことから、このプロジェクトは、量子技術のBW 州となるマイルストーンとなるものである」と述べた。
量子コンピュータへのアクセスの前提となるのは、フラウンホーファーとのユーザー契約であり、技術のテストと評価に、短時間でフレキシブルにアクセス可能となっている。

[DW編集局]