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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2021/06/29
- 抄訳記事公開日:
- 2021/08/17
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国民議会が生命倫理法案を可決
Adoption définitive du projet de loi relatif à la bioéthique par l'Assemblée nationale
- 本文:
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2021年6月29日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
2年間の議会における数百時間に及ぶ審議の後、2021年6月29日に国民議会は生命倫理法案を可決した。人間の尊厳の尊重、それぞれの自由な選択、そしてすべて人間の連帯、これらの間のバランスに基づいて、政府は強力にコミットメントするもので、特に女性カップルや独身女性への医学的生殖補助医療(PMA)の拡大をもたらし、同時に生殖補助医療によって生まれた子供たちには新たな権利を保証する。夏季休暇時期後9月の初めから、最初の実施措置が有効になる。
●生殖補助医療(PMA)、臓器提供、新たな科学的進歩と研究の進歩への支援:新しくバランスの取れた生命倫理の枠組み
女性のカップルと独身女性を対象とする生殖補助医療へのアクセス、そしてPMAによって生まれた女性カップルの子供たちの親子関係の確保が可決された。
第三者のドナーの協力でPMAによって生まれた人が、ドナーの身元にアクセスできる可能性が認められることになる。この目的のために、出生起源へのアクセスに関する委員会の創設が確認された。
生殖の分野における別の手段である、女性の場合は卵母細胞、男性の場合は精子の、医学的理由に由来しない凍結・保存が承認された。
移植へのアクセスを改善するために、生きている人からの臓器の相互提供が容易となる。未成年者または保護対象の成人が、父親や母親の利益のために骨髄を提供する可能性が広がる。
この法案はまた、献血に関する重要な進展を規定している。2016年以来すでに法律で定められている性的指向に基づく差別の禁止を超えて、献血者の選択基準は、専ら献血者と受血者の両方の安全に基づくべきであることに注意を喚起している。したがって、献血は、性別に関係なく、同じ衛生上の安全要件を満たすことになる。
治療行為に使用される人工知能(AI)から生じるデータの処理は管理・監督の対象とされ、関係者にはそのような処理の使用について通知される。
胚に関する研究はさらに規制が強化され、一部の禁止事項が再確認されている。
この法案はまた、献体の慣行など、医師の教育や科学の進歩に不可欠な寛大な措置を確保するための規制枠組みを提供する。
[DW編集局+JSTパリ事務所]