[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国研究・イノベーション機構
元記事公開日:
2021/06/21
抄訳記事公開日:
2021/08/18

UKRIが英国の研究・イノベーションを後押しするインフラに5,000万ポンドを投資

Infrastructure investments to boost UK research and innovation

本文:

2021年6月21日付英国研究・イノベーション機構(UKRI)の標記発表の概要は以下のとおり。

UKRIは、研究の超大国としての英国の立場を支えるために、12を超えるインフラ・プロジェクトとスコーピング研究のポートフォリオに5,000万ポンドを投資する。

UKRIインフラ基金は、英国の研究・イノベーション能力の向上を目的とするUKRIのインフラ・ロードマップ・プログラムからの最初の投資ポートフォリオである。UKRIがすべての研究分野にわたるインフラへの長期的戦略的アプローチを採用するのはこれが初めてである。

プロジェクトはすべての分野にわたり、研究からイノベーションの範囲まで網羅する:
・世界最大で最も感度の高い電波望遠鏡ネットワークへの後押し
・炭素回収技術
・最先端の空中輸送研究所
・デジタル研究インフラへの1700万ポンドの投資

● 未来に向けた基盤構築

気候変動や抗菌薬耐性などの問題に取り組むことは明白な現下の優先課題であり、ファンディングを受けるプロジェクトに反映される。しかし、このファンディングは、我々が現在直面しているものと同様に、将来の課題と機会に関するものである。目的は、社会に向けた研究・イノベーションの課題を英国が先導して行くためのインフラを整備し、英国の長期的なイノベーション能力を高めることである。

● 空に目を向ける

発表された主要プロジェクトの1つは、Square Kilometer Array Observatory(SKAO)に対する1,475万ポンドの推進策である。SKAOは、地球上で世界最大かつ最も感度の高い電波望遠鏡ネットワークを有する。SKAOの本部はマンチェスターにあり、施設は南アフリカと西オーストラリアにある。
SKAO望遠鏡は、比類のない感度とスケールで空の広大な領域を画像化することができる。その画像解像度の品質はハッブル宇宙望遠鏡を上回り、科学的発見において英国の道を切り開き、世界をリードする英国の地位の維持に役立つ。

この投資は、UKRI空中輸送研究所の向上に、今年度予算550万ポンドを供し、世界をリードする研究能力を強化し、最先端の大気研究を維持する。この世界クラスの航空機は英国で唯一のものであり、世界中のどこにでも配備でき、気候モデリングと天気予報を可能にする貴重なデータを提供する。
新たに大気汚染・エアロゾル計装が提供され、大気と人間の健康の両方に対する汚染の影響が評価される。これらは、経済的・社会的に影響を引き起こす可能性のある空中媒介の環境事故に対応するための継続的な能力を保証する。

● 広範囲にわたる対象領域

・全英デジタル研究インフラの始動に1,700万ポンドを投資して、英国の研究者がネットゼロ・コンピューティングなど最新のデジタル・プラットフォーム、ツール、技術のフルパワーを活用できるようにする。
・炭素の回収・貯留を産業規模でリスク軽減するCO2貯留テストベッドの開発に関するスコーピング調査を実施し、英国をクリーン成長の世界的リーダーとして位置付ける。
・英国上演・興行業界のイノベーションに必要な最先端技術を提供するインフラの計画に対するファンディング
・重要な健康問題に対処し、深刻な病気の初期マーカーを特定するべく、豊富な住民データの能力開放に向けた投資
・世界をリードする観測ネットワークを提供するべく、新たな全英洪水・干ばつ強靭性インフラの要件を調査するプロジェクトに26万ポンド。

[DW編集局]