[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府科学技術政策局(OSTP)
元記事公開日:
2021/07/13
抄訳記事公開日:
2021/08/24

アリソン・クリミンズ氏が「国家気候評価(NCA)」報告書の作成責任者として就任

Biden Announcement Shares New Ambitions for NCA and Welcomes Allison Crimmins as Director

本文:

2021年7月13日付の大統領府科学技術政策局(OSTP)による標記記事の概要は以下のとおりである。

OSTPは、アリソン・クリミンズ氏(Allison Crimmins)を、気候変動に関する米国で最も重要な報告書を作成する「国家気候評価(NCA)」のディレクターとして迎え入れた。同氏は、環境保護庁(EPA)で10年近く連邦政府に勤務し、高い評価を受けた気候科学者である。複雑な科学的評価を主導し、理解しやすい有用な報告資料を作成してきた実績がある。

バイデン・ハリス政権は、迅速に、また評価結果が米国全体に最も役立つよう幅広い視点を結集した健全な科学で、気候危機に立ち向かうことに尽力している。クリミンズ氏が監督する第5次国家気候評価(NCA5)では、これまでの気候評価に加えて、日常のユーザーが、気候データにアクセスし、理解し、実用的に利用できるように支援するためのインタラクティブなツールの開発や、気候変動による経済的・社会的影響に対する米国民のより適切な備えを支援するための重点分野の拡大、また緩和・適応計画の取り組み改善を支援するための様々な経験を持つ執筆者たちによる会議の開催などを行っている。

これらの強化は、すべての米国民に戦略的かつ実用的な利益をもたらすことを目的としている。熱波に直面している農家は、どのような種類の作物を栽培すべきかを判断することができ、降水量の増加を予測している都市計画者たちは、地域の排水システムを改修するためのリソースを割り当てることができ、中小企業はエアコンなどの家電製品の需要をより適切に予測することができ、季節建設労働者は、異常気象によって回復力のある道路や橋を建設する必要がある場合の雇用機会を計画することができる。NCA5は、重要なトピックや、連邦政府の調整官、筆頭執筆者が決定されるなど、すでに大きく進行中であるが、これまで以上に多様な視点と専門知識が活用される。

NCAは、気候変動が米国民の健康、大気質、水、エネルギー、農業、漁業、交通などに与える影響を総合的に取り上げている。米国の各地域に関する専用の章が設けられており、適応策や排出量削減による気候変動リスクの軽減方法に焦点を当てている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]