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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州研究会議(ERC)
- 元記事公開日:
- 2021/07/14
- 抄訳記事公開日:
- 2021/08/30
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2022年度ERC計画の発表
- 本文:
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2021年7月14日付欧州研究会議(ERC)の標記発表の概要は以下のとおり。
このほど採択された欧州研究会議(ERC)のワークプログラムには、EUおよび準加盟国の約1,100人の優秀な科学者・学者に対する24億ユーロ強の助成金が含まれている。これは、Horizon Europe の下でのERCの2番目のワークプログラムである。この助成金は、国際的に著名な研究者のパネルによって審査される一連の競争において授与される。このプログラムは、人間の知識フロンティアを押し広げるプロジェクトの支援を狙ったものである。欧州で活動している研究者、あるいは世界の他の地域から移動して欧州で活動する意思がある研究者であれば、国籍や研究分野を問わず応募資格がある。
● 2022年度計画のハイライト
・シナジー助成金。2021年の中断の後、この助成金の公募が再開され、2021年7月15日に開始される。シナジー助成金は、個々の研究者やそのチームが単独で取り組むことでは対処できない野心的な研究課題に、共同で取り組む2~4人の主任研究者(PI)の小グループを支援するものである。
・このワークプログラムでは、4回の概念実証ファンディングが実施される。第1回公募は2021年7月に開始され、総額2,500万ユーロ、1プロジェクト15万ユーロの助成金が提供される。その後ERCは、2021年11月に、翌年の2月、5月、9月の3期を締め切りとして2,500万ユーロを分割した公募を実施する。
・研究への公衆関与に関する賞。2020年のパイロット・コンテストの成功を受けて、ERCは第2回目を実施する。この賞では、3つのカテゴリーで、ERC助成対象者3名を表彰し、それぞれ1万ユーロの賞金を授与する。対象カテゴリーは、市民科学の「関与」、広報活動の「喚起」、およびメディア・政策への「影響力」の3つである。コンテストは2021年10月5日に開始予定である。
・研究者への Covid-19 の影響を緩和する手段として、ワークプログラムでは、申請者が研究提案の中で、(履歴または実績に悪影響を及ぼした)パンデミックによって引き起こされた特定の状況に言及する可能性が含まれている。これは、提案の評価時に考慮される。
・受入機関における男女平等計画。2022年に締め切られる公募への応募資格を得るには、ERC助成対象者を受け入れる機関は、助成金の契約時およびプロジェクト期間中、男女平等計画または同等の戦略文書を用意しておく必要がある。
・ワークプログラムでは、申請者がその科学的実績を説明する(と考えられる)方法にいくつかの変更を導入している。これらの変更は、(研究者の研究の本質とすべての研究成果の価値と影響を認定する)研究評価原則とERCとの整合性をさらに強化することを目的としている。
ERCはまた、本ワークプログラムの採択を機に、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)の正式承認を発表する。
[DW編集局]