2021年7月12日付の中国教育部による標記発表の概要は以下のとおり。

「高等教育機関のカーボンニュートラルおよび科学技術イノベーション行動計画」

中国は2030年までに炭素ピークを実現し、2060年までにカーボンニュートラルを実現するために力を傾けているが、これは中国共産党中央委員会が慎重に検討した重大な戦略的決定であり、中華民族の永続的発展と人類の運命共同体構築に関わるものである。
党中央委員会と国務院（政府）の重大な戦略的展開を貫徹するために、高等教育機関（総合大学、単科大学、専門学校の総称）が、科学技術の発展を第一の生産力として、人材を第一の資源として育成し、イノベーションを第一の動力として増強して連携を指導し、炭素ピーク、カーボンニュートラル実現のための科学技術のサポートと人材の保障を提供する本行動計画を制定する。

一．全体的目標
短期目標。3～5年は高等教育機関にカーボンニュートラル分野の科学技術イノベーションプラットホームを設け、高水準のイノベーションチームを集め、カーボンニュートラルと関連の専攻学科、学科の建設を絶えず調整、最適化し、人材養成の質の持続的向上を推進し、カーボンニュートラル分野における基礎理論研究と重要な共通技術の新たなブレークスルーを実現する。

中期目標。5～10年目には持続的支援を通して、いくつかの高等教育機関が率先して世界トップクラスのカーボンニュートラルの関連学科と専攻学科を設置し、カーボンニュートラルに関する独創的理論研究と重要な核心的技術が世界をリードする水準に達するようにし、カーボンニュートラル実現のための基盤を築く。

長期目標。カーボンニュートラル目標の実現に立脚し、世界のカーボンニュートラル基礎研究をリードする学科をいくつか設けることで、カーボンニュートラルの独特で高いイノベーションの構築や、カーボンニュートラルの戦略的科学技術力の形成など、中国がエネルギー、資源、情報の分野でカーボンニュートラルを実現するために、十分な科学技術サポートと人材の保障を提供する。

二．主な措置
１．人材育成
２．カーボンニュートラル基礎研究強化
３．関連主要技術強化
４．イノベーション能力向上
５．開発技術の実装化
６．国際協力・交流
７．戦略的研究イノベーションシステム形成

三．組織・実施
１．トップレベルでの体制強化
２．人的資源の最適化
３．広報、宣伝の強化

[DW編集局]