[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2021/08/11
- 抄訳記事公開日:
- 2021/10/04
-
測位・航法・タイミングの強靭性に関する国家研究開発計画
National Research and Development Plan for Positioning, Navigation, and Timing Resilience
- 本文:
-
2021年8月11日付の大統領府による標記発表の概要は以下のとおり。
標記の計画は、2020年2月12日付の大統領令13905号(測位・航法・タイミング(PNT)サービスの責任ある使用による国家強靭性の強化)の要求に応えるために、PNT研究開発(PNTRAD)省庁間ワーキンググループ(IWG)により策定されたもので、PNTサービスと、そのサービスに依存する重要なインフラの強靭性を向上させるための研究開発の国家計画を示している。PNTRAD IWGは、国土および国家安全保障に関する国家科学技術会議(NSTC)委員会の一部である強靭性科学技術小委員会の下で組織された。
PNTとは、位置を決定(Positioning)、経路に沿って新しい場所に移動する能力(Navigation)、および現在の時刻を知ること(Timing)を、高い精度で実現する能力のことである。全地球測位システム(GPS)は、PNTサービスの主要なグローバルプロバイダーである
同計画は、大統領令13905号に基づき、米国全体のPNT強靭性とそれを支えるために必要な測地インフラを向上させるという幅広いコンテクストで策定された。同計画の目的は、強靭なPNT技術とサービスのための根本的に新しいアプローチを考案することである。計画では、GPSの強靭性と追加のPNT機能とサービスの開発を含む、PNTサービスの強靭性向上を目的とした3つの包括的な目標をサポートし、これらの目標を達成するために、次の14の研究開発目標を優先化している。
PNTサービスとその使用方法の特性評価とモデル化
- PNTシステムの要件の特性評価
- 機器やサービスを評価するためのテスト機能とテストプロトコルの改善
- 脆弱性を評価するためのモデリング、シミュレーション、テストの実施
- 機能要件に基づいてPNTサービスの適切なソースを特定するためのツールの開発
PNT能力の向上と拡大
- PNT維持能力の向上
- PNTサービスを追加するための外部ソースの開発と改善
- キャリブレーションおよびトレーサビリティ技術の確立
- 中断検出ツールと緩和方法の改善と拡張
- 新しいPNTサービスの試作と実証
強靭なPNTの統合と配備
- 複数のPNTサービスソースを安全に統合するためのコンセプトと技術の決定
- 共通のハードウェア・プラットフォーム
- 強靭なPNTシステム・アーキテクチャの開発
- PNTサービスの一次ソースとしての内部ソースの運用の検討
- サイバーセキュリティ標準、ベストプラクティス、その他のガイダンスの策定
各目標には、それぞれの目標の達成に役立つ研究開発についての説明と、与えられた分野において、どの省庁が研究開発の支援を検討すべきかについての推奨事項が含まれている。各省庁は、省庁間の継続的な議論や調整を経て、通常の予算編成や計画立案の過程で、適宜、これらの研究開発目標分野の中から優先順位を決める必要がある。また、各省庁は、これらの研究開発活動について、州・地方・部族・準州政府、外国政府・機関、学界、民間企業とさらに調整する必要がある。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]