[本文]
-
- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立科学研究センター(CNRS)
- 元記事公開日:
- 2021/08/24
- 抄訳記事公開日:
- 2021/10/11
-
CNRSが、研究従事者による倫理規則の遵守を要請
Le CNRS exige le respect des règles de déontologie des métiers de la recherche
- 本文:
-
2021年8月24日付国立科学研究センター(CNRS)の標記発表の概要は以下のとおり。
CNRSは、一部の科学者が、Covid に対するワクチン接種など、自身の専門分野から遠く離れた主題について、しばしば科学的真実よりも一時的なメディアの脚光に関心を持ち、公的な立場を取っていることを遺憾に思っている。実際、これらのコミュニケーションは、科学に関する論文発表における規則、特にプロセスの厳密さを制御できる数少ない手段の一つである規則であるピアレビューのでの判断ルールを遵守していない。従って、彼らがCNRSの職員である場合でも、この声明は彼らのみを拘束するものであり、いかなる場合もCNRSを拘束するものではない。
CNRS倫理委員会”COMETS”は最近、公共の場で働く研究者の権利と義務に関する勧告を承認した。
「研究者は、公共の場で意見を述べる場合、その科学的責任を負う。公共の場で発言する研究者は、自身の科学者としての資格をよりどころにするのであれば、自分がどのような立場で言及するかを具体的に示す必要がある。討論対象の主題に関する専門知識を有する専門家として、研究機関又は組織の代表として、あるいは関係する市民や活動家として、などである。研究者は、科学的方法によって検証された知識に関係するものと、研究仮説に関係するもの、または議論の対象となっているものを区別する必要がある。研究結果の不確実性の限界を指摘することも重要である。」
科学者が自分自身を「関係する市民活動家」として意見表明するとき、そう明示することを省略しているのは残念であり、大多数の間で混乱を引き起こす。CNRSは、必要に応じて、研究従事者が守るべき倫理憲章原則の想起を促す。
[DW編集局+JSTパリ事務所]