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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 科学技術部(MOST)
- 元記事公開日:
- 2021/08/26
- 抄訳記事公開日:
- 2021/10/12
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科学技術の支援による省エネと炭素削減の目覚ましい成果
- 本文:
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中国科学技術部は先ごろ、「科学技術の支援による省エネと炭素削減の目覚ましい成果」と題する論評を報じ、次のように述べている。
近年、中国科学技術部は、習近平主席のエコ文明思想を探究・実践し、中国共産党中央、国務院の決定・展開に従い、科学技術イノベーションの推進による省エネ・炭素削減とカーボンニュートラルに関連する国家重点研究開発計画の重点特別プロジェクトを進めてきた。 カーボンニュートラルのための主要な技術を強化し、ゼロ炭素産業プロセス再確立等の技術研究および実証的応用を強化しており、省エネと炭素削減における科学技術イノベーション成果の応用において、大きな進歩が見られた。
第一に、科学技術イノベーションが、新エネルギー技術の飛躍的発展をもたらした。太陽電池セルおよびモジュール、インバーター等製品の技術は世界の先進的レベルに追いつき、結晶シリコン電池モジュールの効率は幾度となく世界記録を打ち立て、薄膜電池の技術は国際的にリードするレベルにある。風力エネルギー技術は、陸地から洋上へ、集中型から分散型に向かい、原子力発電技術は第3世代の大型PWR原子力発電所の研究、設計、建設、運転の一貫した開発を実現しており、世界のトップクラスの仲間入りをしている。
第二に、化石燃料のクリーン化、効率化技術が持続的に進歩している。高パラメータ、大容量、高効率の石炭火力発電ユニット技術がブレークスルーと応用を実現し、660MW超超臨界二次再熱発電システムは、高負荷条件の下で、石炭消費量<256g/kWh、発電効率≧48%を実現し、中国の石炭火力発電産業の持続可能な発展を強力に支援している。
第三に、グリーン建築技術の発展は、中国の建物のエネルギー消費量を著しく低下させている。様々な気候エリアの建物の省エネ、高効率暖房、空調設備を研究・開発し、建物の省エネと再生可能エネルギーの技術体系を確立し、壁・ドア・窓などの外壁材の性能を大幅に向上させ、グリーン建築のための世界最大の性能データベースを構築した。
第四に、新エネルギー自動車の技術と産業の全体的な発展は、国際的にもトップレベルにある。 技術と政策の支援の下、中国の新エネルギー自動車の開発は、世界を主導する立場への移行を実現している。「科学技術冬季オリンピック」の重点特別プロジェクトである「水素エネルギー運転」の重要技術の研究と応用実証に基づき、「100%国産、100%グリーン水素、100%ゼロ炭素」の水素燃料電池バスの開発に成功しており、高強度、高低温、高標高・急勾配等の特殊な状況下でも効率的で安全な運行を実現している。
第五に、固形廃棄物の資源化利用技術に大きなブレークスルーがあった。長年の研究の結果、産業固形廃棄物の建材への利用と安全な処置、生活ごみの収集・輸送とクリーン焼却、廃棄物の解体利用等の技術にブレークスルーが見られ、一部はこの分野における国際的先進水準に達している。
第六に、二酸化炭素回収・利用と貯留(CCUS)技術は大規模な実証を実現している。ソース・シンク評価分析、バイオマスのエネルギー利用と二酸化炭素回収・貯留(BECCS)および空気捕捉等のマイナス排出技術の基礎研究を持続的に推進し、低コスト、低エネルギー消費捕集、地中貯留、リスクモニタリング等の共通重要技術の詳細な実証実験を展開している。
次のステップにおいて、科学技術部は「科学技術のカーボンピーク到達、カーボンニュートラルサポート行動計画」の策定を加速し、「カーボンニュートラル技術開発ロードマップ」の策定作業を掘り下げて推進する。
[DW編集局]