2021年8月23日付の大統領府による標記発表の概要は以下のとおり。

米国とシンガポールは永続的な戦略的パートナーであり、東南アジアをはじめとする地域の平和、安定、繁栄を促進するために協力してきた強い伝統を共有している。過去55年間の外交関係において、両国は経済的、文化的、そして安全保障上の深いつながりを築いてきた。

8月23日、ハリス副大統領がシンガポールを訪問し、米国とシンガポールの良好なパートナーシップを再確認するとともに、気候変動やサイバー脅威への対応、包摂的な成長とイノベーションの促進、成長・イノベーション・強靭なサプライチェーンの推進、COVID-19対策と次のパンデミックへの備え、共通の安全保障上の課題への対応、両国民のつながりの深化など、さまざまな重要課題について、新境地を開いた。

両国による共同声明の主要事項の概要は次のとおり。

1. 気候危機に対処するためのパートナーシップ
両国は、気候危機に対処し、気候変動対策の目標を高めるために協力する。これには、気候金融の加速、質の高い気候基準の策定、東南アジアにおけるグリーンキャパシティビルディングの拡大が含まれる。

2. 新時代のサイバーセキュリティ協力
両国は、金融分野、軍同士の関与、地域における能力構築に関して、サイバーセキュリティ協力を拡大する3つの協定を締結した。

3. 成長、イノベーション、強靭なサプライチェーンの推進
両国は、成長、イノベーション、および強靭なサプライチェーンの推進を目的とした新たなパートナーシップを立ち上げる。

4. 健康安全保障の推進：COVID-19との闘いと次のパンデミックへの備え
両国は、COVID-19と闘い、次のパンデミックに備えるための共同の取り組みを倍増させ、特に疾病監視と臨床研究に重点を置く。

5. 共通の安全保障上の課題に立ち向かう
両国は、地域の平和、安全、安定を維持するために協力していくことに、引き続き深くコミットする。

6. 宇宙の平和的探査に関する国際規範の強化
両国は、全人類が享受できるようにするために、宇宙開発、科学、商業活動を促進する安全で透明性の高い環境を構築することの重要性に同意する。

7. 両国民の絆を深める
両国の関係は、特に高等教育の分野において、米国民とシンガポール国民の結びつきの深まりによって、計り知れないほど強化される。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]