2021年8月25日付の国立科学財団（NSF）による標記発表の概要は以下のとおり。

NSFは、10年以上にわたるNSF Innovation Corps (I-Corps™)プログラムの成功を踏まえ、5つのI-Corpsハブの設立を発表した。これらは、国家イノベーションネットワーク（NIN）を拡大し、社会に有益なソリューションを迅速に推進するものである。各I-Corpsハブには、5年間にわたって年間300万ドルの資金が提供され、各ハブは、少なくとも8つの大学からなる地域連合で構成される。I-Corpsハブは、科学や工学のあらゆる分野の学術研究者に、体験的な起業家トレーニングを提供する。

I-Corpsハブは、大学、NSFから資金提供を受けている研究者、既存の起業家、地域の起業家コミュニティ、その他の連邦機関から構成されるNINの新たな運営基盤を形成し、研究者が基礎研究の成果を市場に投入する方法を学ぶことを支援する。各ハブは協力して、全米に多様で包摂的なイノベーション・エコシステムを構築・維持する。

2011年に設立されたI-Corpsプログラムは、NSFが資金提供している科学工学分野の学術研究者と、技術・起業・ビジネスのコミュニティを結びつけ、NINの構築を支援する。このプログラムは、基礎科学や工学の発見から発展するディープテクノロジーの商業化を支援するように設計されている。

I-Corpsハブは、次の5つの責任分野を通じて国家的なニーズに応える。

• 国家のイノベーション能力を高めるためのツール、リソース、トレーニング活動を開発し、実施する。
• 経済的価値を生み出すことのできる有望な研究を特定・開発・支援する。
• 地域および全国的なI-Corpsプログラムに参加した人々の経験から得られたデータや知見を収集・分析・評価・活用する。
• イノベーターの多様なコミュニティに機会を提供する。
• 全米規模で効果的なイノベーション手法を共有・活用し、全米の生活の質を向上させる。

NSFは、2021年秋に新たなI-Corpsハブの募集を予定しており、全米で起業家教育や技術翻訳の機会を継続して拡大していく。本日発表された5つのI-Corpsハブは次のとおり。

NSF I-Corps Hub、五大湖地域 （11大学）
NSF I-Corps Hub、中部大西洋地域 （10大学）
NSF I-Corps Hub、ニューヨーク地域 （9大学）
NSF I-Corps Hub、北東地域 （8大学）
NSF I-Corps Hub、西部地域 （8大学）

[DW編集局+JSTワシントン事務所]