[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2021/09/02
抄訳記事公開日:
2021/10/21

将来への投資(量子戦略):フランスとオランダが量子技術に関する覚書を締結

Investissements d'avenir l Stratégie quantique : protocole d’accord entre la France et les Pays-bas sur les technologies quantiques

本文:

2021年9月2日付の首相官邸による標記発表の概要は以下のとおり。

フランスの量子計画(大半を将来への投資プログラム(PIA)から資金支援を受ける)、オランダの量子計画、および欧州の枠組みプログラムは、量子技術により今後数十年の主要な課題(エネルギー転換、化学産業の脱炭素化、医薬品設計、サイバーセキュリティ等)の解決を目指す競争に欧州を位置付ける機会を構成する。

この技術領域における欧州の戦略的自律の課題に対応し、将来の欧州の量子リーダーの基盤を構築するべく、2021年8月31日、フランスとオランダは量子技術における二国間協力の強化を目的とした覚書を締結した。その目的は、フランスとオランダの両エコシステム間の自然な相乗効果を高め、欧州のリーダーを創出し、最高の国際的な人材を引き付けるために必要なクリティカルマスに到達することである。この協力関係を長期的に確立するために、両国の量子戦略コーディネータは、共同融資や二国間協力の機会を特定することができるように、ガバナンスと交流の枠組みを設定する。

次のような作業分野のいくつかが、すでに検討されている。

・研究における協力を強化する。計画されている最初のテーマ:フランスとオランダが共同管理する欧州のQLSIプロジェクトの運営委員会は、シリコン上の量子コンピューティングをスケールアップする可能性の強化を目的とした研究方針について、今後数週間内に決定する。
・研究と産業のコラボレーションを促進する。技術関連企業と研究クラスター間の協力。
・教育と意識向上への取り組みを連携させる。
・エコシステムの構築に投資する。最初に予定されているアクション:<量子Bハウス>設立のためのグッドプラクティスの交換と、EU域内のこの分野における投資の強化に関する合同ワーキンググループの開催。
・EUQCI、QIA、EuroHPCなどの欧州イニシアチブを加速する。
・雇用創出を促進する。最初の一歩:フランスとオランダの2つのエコシステムにおける求人情報を掲載した共通のポータルを構築し、量子技術における専門家間の経験発展に貢献する(www.quantumjobs.fr and quantumjobs.nl)。

※ フランスの量子戦略
第4次将来への投資プログラムとフランス復興計画の下で立ち上げられ、資金支援を受ける量子技術国家戦略は、科学技術の観点からだけでなく、産業バリューチェーンと人的資本の開発においてもフランスの能力を高め、強化することを目的としている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]