[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/09/02
抄訳記事公開日:
2021/10/26

ライン炭鉱区の構造変革を支援する新しいヘルムホルツ・クラスター(HC-H2)

Mit Grüner Wasserstoff-Forschung zu einer nachhaltigen Energie-Region der Zukunft

本文:

2021年9月2日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
BMBFは、持続可能なインフラに適合した水素経済のための新しいヘルムホルツ・クラスター(HC-H2)により、ライン炭鉱区の構造変革を支援する。研究主導型価値創造のためのこの灯台プロジェクトに対して、石炭地域構造強化法の枠組みの中で、2038年までに約8億6,000万ユーロを助成する。トーマス・ラへル政務次官は、ノルトライン・ヴェストファーレン州(NRW)首相らと共に、インデン露天採掘場のすぐ近くで、本プロジェクトの開始を宣言した。
ラヘル政務次官は、これについて次のように述べた。
「本日、水素経済のための新しいヘルムホルツ・クラスターの開始を宣言することは非常な喜びである。ライン炭鉱区の構造変革は、石炭から離れて、将来のエネルギー地域に向けて、この地域に大きな変化をもたらすものである。ライン炭鉱区の人々のために、全力でこの変革を成功させたいと思っている。持続可能なインフラに適合した水素経済のために新しいヘルムホルツ・クラスターを資金支援することは、ライン炭鉱区を欧州全体が注目している水素モデル地域へと発展させるための重要な要素となるものである。新しいバリューチェーンを構築し、新しい魅力的な仕事がこの地域で生まれるよう取り組んで行く。この目標を念頭に、石炭地域構造強化法の枠内で、この水素クラスターに約8億6,000万ユーロを助成する」。

背景:
ヘルムホルツ・クラスターの設立は、石炭の段階的廃止に関する連邦・州間の合意の一環として決定された。HC-H2は、大規模な研究イノベーション・クラスターとして、ライン炭鉱区の構造変革の促進を目的としている。ヘルムホルツ協会のユーリッヒ研究センターは、この地域の企業、その他の研究機関や組織と協力する。HC-H2は、グリーン水素の製造、物流、利用に向けた革新的な技術を、大規模に研究・開発・実証し、その目的とするところは、この地域を革新的なエネルギー企業、工業施設および起業者にとって魅力的な立地とすることである。さまざまな資格を持った人々の新しい仕事が生まれる。
さらにHC-H2は、水素の貯蔵や運搬のために、現存のインフラを利用する技術や、迅速かつ安価で設置可能なインフラに関する技術に焦点を当てている。これによって大規模で効率的な実装が可能となる。

[DW編集局]