[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2021/09/09
抄訳記事公開日:
2021/11/02

エネルギーパーク・バート・ラウハシュテットがエネルギー転換のためのリアルラボとして約3,400万ユーロの助成を受ける

Energiepark Bad Lauchstädt macht mitteldeutsche Chemieindustrie nachhaltiger

本文:

2021年9月9日付、ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
アンドレアス・ファイヒト(Andreas Feicht)事務次官は、本日ザクセン・アンハルト州首相であるライナー・ハーゼロッフ(Dr.Reiner Haseloff)氏の出席の下、エネルギーパーク・バート・ラウハシュテットへの約3,400万ユーロの助成決定を発表した。このプロジェクトは、連邦政府の第7次エネルギー研究プログラムの一環として、エネルギー転換のためのリアルラボとして助成を受ける。今後5年間で、いわゆるグリーン水素を、スマートに生産、貯蔵、輸送、販売、使用する方法を実証する。ザクセン・アンハルト州で最も重要な経済分野の1つである化学工業における、気候中立なガスの使用に焦点をあてる。

ハーゼロッフ州首相は次のように強調した。
「90年代に、ザクセン・アンハルト州では、化学パークモデルの開発に成功している。エネルギーパーク・バート・ラウハシュテットでは、我々が先駆者であり、成功した歴史のモデルになることを確信している。本日、ドイツに安全で気候にやさしいエネルギー供給のための、開始の指令を発した」。

ファイヒト事務次官は、次のように述べた。
「水素はエネルギー転換の重要な要素というだけではない。持続可能な化学工業を発展させるための貴重な構成要素でもあり、中部ドイツの構造変革が必要な地域における付加価値の確保と適切な雇用の創出を保証するものである。BMWiは、エネルギー変換のためのリアルラボの資金調達手順に従って、企業が自社のビジネスモデルをエネルギーシステムの転換に適合できるよう支援する」。

VNG(株)のプロジェクトでは、参加したプロジェクト・パートナーは、年間約2,700万立方メートルの水素容量を備えた供給システムを構築しテストしたいと考えている。水素の生産には、30メガワットの電気分解装置を使用する。これに必要な電気は、リアルラボと並行して建設されている近隣の風力発電所から供給される。生産されたグリーン水素は、以前の天然ガスパイプラインを介して、ロイナ化学パークに運ばれ、化石燃料の天然ガスの一部を代替する。このシステムを中央ドイツの天然ガスパイプラインと接続することで、将来的に、この地域の化学工業用地とその他の工業用地が一つに統合されることになる。可能性のある拡張段階としては、生産された水素を、既存の塩採掘場の空洞に一時的に貯蔵することも想定される。この地下の空洞は、約5,000万立方メートルあり、エネルギーパーク・バート・ラウハシュテットで予定している年間生産量のほぼ2倍の量の水素の貯蔵が可能である。

[DW編集局]