2021年9月10日付ドイツ連邦教育研究省（BMBF）の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
資金調達プログラム“WIR! Wandel durch Innovation in der Region”「地域のイノベーションによる変革」では、第2回資金調達ラウンドに採択された23の団体が、イノベーション・プロジェクトを開始している。これらのプロジェクトは、提出された44のコンセプトの中から審査委員会が選出したものである。

23の団体は、2段階の選考プロセスを経て選ばれている。2020年2月に、130を超える応募が、プログラムに関する構想を提出した。このうち44の団体に各々の地域での戦略的なイノベーション・コンセプトを立案する機会が与えられた。審査委員会は、すべてのコンセプトを評価し、さらなる資金提供のための23の団体を採択した。選考基準としては、地域への定着性や動員力に加えて、イノベーションのレベル、構造的期待効果、組織マネジメント能力が挙げられている。選ばれた団体には、コンセプトを実現するための費用として3年間にそれぞれ800万ユーロを助成する。さらに成功していると評価された場合には、引き続き3年間にわたって700万ユーロが助成される。
カルリチェク（Anja Karliczek）BMBF大臣は、審査終了後に次のように語った。
「ドイツ全土の構造的に脆弱な地域で、新しいイノベーションの動きを拡めていければ、構造改革は持続的となり成功する。このために強力な後押しを提供する。2024年までに、イノベーションに基づく構造変革を推進するために、6億ユーロを提供する。このイノベーションに基づく助成アプローチにより、連邦政府は、ドイツ全土での平等な生活環境の構築に貢献し、社会的結束を強化したいと考えている。これまで未開拓の可能性を引き出し、新たな可能性を発見したい。選ばれた23の団体は、それぞれの地域環境に、今後数年間で大きなインパクトを与えるものである。これは彼らが地域において真の一体感をつくり出し、様々なアクターとの幅広い提携関係を築き、地域のために長期的で持続可能な戦略を共同でつくり出すことに成功しているからである。
旧東ドイツ地域でのパイロットフェーズの後、プログラムの資金調達の第2ラウンドに入り、プログラムがドイツ全土に拡大していくことは非常に励みになるものである。資金提供を受けた23のイニシアチブのうち9つは、旧西ドイツのシュレスヴィッヒ・ホルシュタイン州、ニーダーザクセン州、ノルトライン・ヴェストファーレン州、ザールラント州、ラインラント・ファルツ州に拠点を置いている。他の助成プログラムでの経験から、共同設計段階で、関係者を動員し、動機付けできていることがわかっている。これはBMBFの資金提供が終了している地域を含むすべての地域にも影響を与えている」。

[DW編集局]