[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学審議会(NSB)
元記事公開日:
2021/09/14
抄訳記事公開日:
2021/11/10

科学工学指標2022:米国のアカデミア向け研究開発資金の半分以上を連邦政府が提供

Federal dollars fund more than half of all academic research and development

本文:

2021年9月14日付けの国家科学審議会(NSB)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NSBは本日、2022年科学工学指標の一環として、「学術研究開発」報告書を発表した。科学工学指標は議会により提出が義務付けられているものである。

本報告書によると、連邦政府は依然として学術研究開発の最大の資金提供者であり、総資金の半分以上を提供している。国立科学財団(NSF)を含む6つの省庁が、学術研究開発の90%以上を出資している。

報告書では、主に保健福祉省(HHS)が支援している高等教育機関における健康および生物学的・生物医学的研究は、引き続き米国の主要な強みとなっている。他の分野の学術研究への連邦政府からの資金提供は大幅に少なくなっており、2019年には、HHSからの学術研究開発への資金提供は、他のすべての連邦機関を合わせた学術研究開発への支援総額を上回った。

本報告書で明らかになったその他の主要事項は次のとおりある。

– 連邦政府が資金提供する学術研究開発の90%以上は、HHS、国防総省(DOD)、NSF、エネルギー省(DOE)、米航空宇宙局(NASA)、農務省(USDA)の6連邦機関が出資している。
– 生物学、生物医学および工学は、学術的な科学・工学研究に充てられる物理的スペースの増加の主な推進力であり、2007年から2019年までの研究スペースの増加分の60%を占めている。
– 科学・工学分野の博士号取得者は、生物学・生物医学と健康科学に集中しており、残りの大半は地球科学、物理科学および工学が占めている。
– 米国の学術研究開発は、ごく一部の高等教育機関に集中しており、非常に活動度の高い研究機関が学術研究開発全体の約78%を占めている。また、これらの機関には、科学・工学系博士課程の学生やポスドクの80%以上が在籍または雇用されている。
– 比較した44カ国中、米国は研究開発に対する高等教育費全体ではトップだが、国内総生産に占める高等教育研究開発費の割合では23位である。
-修士課程の学生の大半は自活しているが、博士課程の学生は主に学術機関(主にティーチング・アシスタントシップ)や連邦政府(主にリサーチ・アシスタントシップ)から支援を受けている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]