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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2021/09/24
- 抄訳記事公開日:
- 2021/11/16
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将来への投資:「先駆的優先研究のプログラムと設備」公募の第1波の結果発表と第2波の開始
- 本文:
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2021年9月24日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
2021年1月8日に首相が発表した、第4次将来への投資プログラム(PIA 4)は、5年間で200億ユーロの資金を得て、イノベーション活性化を加速するために、フランス復興計画に110億ユーロを拠出する。100億ユーロは、優先度の高いプレーヤーや優先技術を対象とした、フランスの加速戦略構築のためのいわゆる「マネージド」コンポーネントに充てられ、25億ユーロの株式資本は、民間の投資エコシステムの構築を追求し、潜在力の高い企業の成長を支援する。このコンポーネントは、政府の投資戦略とイノベーション政策の間の一貫性の必要性に応えるものである。それぞれの国の加速戦略は各々、コーディネータが主導している。
● 優先研究のプログラムと設備
PIA 3の「研究用設備の構築」及び「優先研究プログラム」施策から学んだ教訓に基づいて、第4次将来への投資プログラム(PIA 4)の「優先研究のプログラムと設備」(PEPR)施策は、(国又は欧州レベルで優先事項と見なされ、技術、経済、社会、保健衛生、環境などの大規模な変革に関連している、又は関連している可能性が高い)科学分野におけるフランスのリーダーシップの構築又は統合を目的としている。
PEPRには次の2種類ある。
・国家戦略PEPR(予算20億ユーロ)は、経済、社会、デジタル、環境の課題に対応することにより、復興の取り組みに貢献し、フランスの将来に備えるために国が決定した約20の戦略の上流要素を構成する。
・先駆的PEPR(予算10億ユーロ)は、政府がこれらのコミュニティを特定して組織化することを期待するような新興科学・技術セクターを対象としており、その妥当性が数年以内に判明した場合、上流と下流の両方をカバーする新しい国家戦略にそれら新興テーマ・技術セクターを含める。10件の国家戦略PEPRが、国家戦略の一環としてすでに開始されており、総投資額は7億200万ユーロに上る。政府によって開始された加速戦略はすべて、PEPRを備えている。新たなパイロット・プログラムは今後数か月以内に発表される。
● 「先駆的PEPR」4件を採択
第1波では2021年7月30日に19件の応募書類の提出があり、政府はこの公募第1波の一環として、次の4件のプログラムの採択を決定をした。
・新興材料の利活用促進のための統合プラットフォーム
・大陸の生態系における炭素:カーボンニュートラルに向けた手段と道筋
・DNAや人工ポリマー開発に関するビッグデータの蓄積
・共有資源としての水● 活力の継続に向けた第2波の開始
上記4件以外の15件の応募テーマは、先駆性にとどまらず、多くの高等教育・研究施設が関与する主要科学技術課題に対応している。この活力を継続し、研究機関と審査委員会の成果を活用するために、政府は、プログラムの第2波を開始する。また、他の応募案件の取り込みも検討している。
この第2波の結果は、2021年12月16日より前に提出された応募案件については2022年2月末に、2022年2月28日より前に提出された応募案件については2022年4月末に発表される。
PIA 4の最初の3年間で、約20の先駆的PEPRを実施予定である。将来への投資のもとで、これらの各PEPRに提供される平均支援額は、約5,000万ユーロ(2,000万ユーロから1億2,000万ユーロ)になる。金額は、セクターとPEPR成果の潜在的影響力によって異なる。
[DW編集局+JSTパリ事務所]