[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2021/10/01
抄訳記事公開日:
2021/12/03

フランスはグリーン水素の世界的「リーダー」を目指す

La France doit devenir le « leader » mondial de l'hydrogene vert

本文:

2021年10月1日付首相官邸の標記発表の概要は以下のとおり。

2020年1月に設置された国家水素審議会(CNH)は、9月30日に第3回会議を開催し、1年前の2020年9月8日に発表された脱炭素を図る水素国家戦略の実施進捗状況をレビューした。

この計画の目的は、2030年までに70億ユーロ(2021~2023年の期間の34億ユーロを含む)を投じて、電気分解による「グリーン水素」の生産に向けて動くことである。

● CO2排出なしで水素を生成

水素を必要とする理由:我々の産業の大部分(製鉄所、セメント工場、製油所、繊維、肥料など)のプロセスで必要だからである。フランスにおける水素の需要は年間約90万トンである。

問題は、使用されている技術(メタン水蒸気改質など)により、現在の水素の製造では90%が化石燃料をベースとしたものであり、そのCO2排出量は年間約900万トンであるということである。

したがって、課題はCO2を排出せずに水素を製造することである。この「グリーン水素」は、電流を利用して水分子(H2O)から水素を抽出する「電気分解」によって生成される。

● 生産サイクル全体を管理

原子力による無炭素発電と併せて、電気分解によるグリーン水素の生産は今や産業の現実となっている。

政府の目標は、2030年に設置される6.5GWの電解槽の容量で、この産業用電気分解の潜在力を進化させることである。

● 大量輸送

水素が果たす2番目の戦略目標は大量輸送である。運輸セクターは確かにフランス本土の主要なCO2発生源であり、CO2換算排出量の30.1%を占めており、農業(19.6%)、製造業・建設業(18%)等を上回っている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]