[本文]
-
- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2021/10/14
- 抄訳記事公開日:
- 2021/12/07
-
欧州イノベーション会議(EIC)が企業向けに実施した最初の公募結果を発表
European Innovation Council announces new wave of start-up champions
- 本文:
-
2021年10月14日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。
欧州イノベーション会議(EIC)は、画期的なイノベーションに対して3億6,300万ユーロのファンディングを受ける、イノベーティブな新興企業・中小企業 65社を選抜した。各企業は、助成金と株式投資を組み合わせて最大1,700万ユーロを受け取り、医療、デジタル技術、エネルギー、バイオテクノロジー、宇宙などの分野で、革新的なイノベーションの開発やスケールアップを実施する。これは、本格的な 「EICアクセラレーター(EIC Accelerator)」の下でファンディングを受ける最初の企業群である。
これらの企業は、Horizon Europe の下で導入された新たな2段階のプロセスに従って選抜された。応募案件は外部の専門家によって厳密に評価され、続いて経験豊富な投資家や起業家の審査員による面接が行われた。選択された企業には次のものがある。
・有害な副作用なしに頭頸部がんを治療するための温熱療法システムを開発したオランダの Sensius BV 社。
・フランスの Alice & Bob 社は、世界初のフォールト・トレラント商用量子コンピュータを構築するべく、新型の自己修正型量子ハードウェアを発明した。
・リトアニアの UAB INOVATYVI MEDICINA 社は、有害なX線にさらされることなく血管内処置を実行できる、スマートな感覚型遠隔操作型ロボットシステムを開発した。
・魚類資源保護管理のために最先端のサケ類資源保護監視・予測ソリューションを導入したノルウェーの Bluegrove AS 社。採択企業 65社は16カ国に基盤を置く。新たな EIC基金を通じた株式投資の需要は特に高く、65社中60社であった。これは、総額3億6,300万ユーロのうち、2億2,700万ユーロが投資要素の形式と見込まれることを意味する。
※ 背景
EICアクセラレーターは、最大250万ユーロの新興企業・中小企業助成金と、EIC基金による50万ユーロ~1,500万ユーロの範囲の株式投資を提供する。財政的支援に加えて、すべてのプロジェクトは、主要な専門知識、企業、投資家、エコシステム関係者へのアクセスを提供するさまざまなビジネス促進サービスの恩恵を受ける。
EICは、2018~2020年のパイロット・フェーズを成功させた後、Horizon Europe(2021~2027年)の下での主要な新規事業として2021年3月に開始された。7年間の予算は100億ユーロを超え、そのうち約11億ユーロが2021年にEIC アクセラレーターで利用可能である。大部分はあらゆる分野の画期的なイノベーションに開かれているが、4億9,500万ユーロは戦略的医療・デジタル技術およびグリーンディール・ソリューションに割り当てられている。
今年の前半、1月と6月にEICパイロットの下で2回の直接株式投資があり、111社の非常にイノベーティブな新興企業・中小企業が、画期的なイノベーションをスケールアップするために、5億ユーロ以上を受け取っている。
[DW編集局]