[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/09/22
抄訳記事公開日:
2021/12/09

カルリチェクBMBF大臣が革新的なメタノール車を発表

Karliczek stellt innovatives Methanolauto vor

本文:

2021年9月22日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
カルリチェクBMBF大臣は、ベルリンで合成燃料メタノール駆動の試作車を発表した。
この燃料は、ドイツや世界の主要産業における気候にやさしい転換にとって、最も重要な要素の1つであるグリーン水素をベースとしている。同大臣は、「メタノール車自体が低排出、資源・エネルギー効率の高い明日のモビリティのためのイノベーション・ショーケースである」と強調し、メタノールによる運転を、「興味深い橋」と呼んだ。なぜなら、メタノール車はリサイクルされたCO2から取り出したメタノールを燃料として使用するからである。同大臣は「そのこともあり、BMBFは、このバリューチェーンのさらなる研究のために、1,000万ユーロを追加で提供する予定である」と語った。
特に新興国では、電気自動車用の充電ステーションが常に利用できるとは限らないため、持続可能なモビリティ・システムの開発において合成燃料は重要な役割を果たす。これについてはロベルト・シュレーグル(Prof.Robert Schlögl)教授によっても強調されている。ベルリンにあるマックスプランク化学エネルギー変換研究所の所長で“Carbon 2 Chem”のプロジェクト・コーディネータでもある同教授は、気候保護の緊急性から、再生可能エネルギーの迅速かつ包括的な導入が必要であると述べている。
「再生可能エネルギーの世界市場では、メタノールのような炭素系エネルギー源が、中心的な構成要素となる。提示されたシリアル・ハイブリッド・ドライブのコンセプトは、効率的な電気駆動と、エネルギー密度が高く、入手しやすい合成燃料であるメタノールの利点を兼ね備えている」と同教授は述べた。このコンセプトは、研究プロジェクトによって、さらに最適化する必要がある。
OBRISTグループの最高経営責任者(CEO)であるフランク・ヴォルフ(Frank Wolf)氏も、ゼロ振動発電機がグリーン・メタノールで発電する「ハイパー・ハイブリッド・パワートレイン」を発表した。このテクノロジーは世界的に適用可能で、手頃な価格で、CO2中立のe-モビリティにとって不可欠なイノベーションであり、同氏は「まさしくタンク内に、グリーンな流体の電力を搭載した自動車である」と述べた

[DW編集局]