[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2021/10/08
- 抄訳記事公開日:
- 2021/12/14
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教育のデジタル化:首相が危機の教訓を総括し、イノベーション支援措置を発表
- 本文:
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2021年10月8日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
● 新型コロナウイルス感染症による衛生危機が、小学校から大学に至るまでの教育のデジタル移行に関する議論を加速
2020年の春、衛生危機により、一夜にして前例のない教育の転換が必要になった。教育の継続は、デジタル技術と、これらのツールを使用するすべての教師の適応性、さらには創造性によって可能になった。すべての分野でそうであるように、このエピソードが進行中の動きを加速させた。これは小学校や大学にも当てはまる。
● 教育のデジタル化:すでにある具体的な対策
上記の状況がデジタルによる教育の変革とデジタル教育の変革の必要性を浮き彫りにしており、それは2つの主要な要件を満たす必要がある。一貫性のある効率的なデジタル教育エコシステムの確立を促進し、この変革を支援するために、教師のスキルと能力を強化することである。
これらの変革に当たり、政府は現在、3つの具体的な施策を示している。
1) 教育デジタル化地域(TNE):新たに10の県がこの措置に参画
2020年9月、政府は実証試験地域である教育デジタル化地域(TNE)2箇所を投資対象として立ち上げた。この措置は、第4次将来への投資計画(PIA 4)の一環で1億7,200万ユーロのファンディングを受ける。2021学年度の開始以降、他に10の県が追加された。
2) 高等教育におけるデジタル化実証試験(DemoES):グランゼコールおよび大学の17プロジェクトを採択
TNE の場合と同様、フランスの高等教育の多様性を代表する一連の施設で具体的に実験することである。MESRIと投資総局(SGPI)が立ち上げ、1億ユーロを投じた関心表明公募を通して、17件の施設又は施設ネットワークのプロジェクトが実証試験プロジェクトとして特定された。
3)優先機器・研究プログラム「教育とデジタル化」(7,700万ユーロ)
新しいデジタルの概念とソリューションの出現を支援し、さまざまな規模でそれらを実験し、それらの影響と既存のソリューションの影響を測定するために、7,700万ユーロの資金配分を受けた優先機器・研究プログラム(PEPR)が開始され、国立科学研究センター(CNRS)、エクスマルセイユ大学、国立情報科学・自動制御研究所(INRIA)に運営が委託されている。このPEPRは先にPIA3の一環で資金支援を受けている優先研究プログラム( PPR)の教育に関連するプログラムと連携している。
このプログラムの目的は、次の2つの補完的な課題に対応することである。
・オープンサイエンスの文脈で、教育関係者(教師、学習者、トレーナー)の実践に対する情報通信技術の効果を評価、共有、理解する。
・EdTech企業やフリーソフトウェア・コミュニティと協力して革新的で学際的なデジタルソリューションを考案し、新たなデジタル・トレーニング・作業環境を開発する。● 教育のデジタル化をさらに進める
すでに実施されているイノベーションが来年から実を結ぶことができるように、取るべき行動を特定するためのミッションが開始されている。 [DW編集局+JSTパリ事務所]