2021年10月9日付けの大統領府科学技術政策局（OSTP）による標記発表は以下のとおり。

OSTPと国家ナノテクノロジー調整室（NNCO）は、2021年国家ナノテクノロジー・イニシアチブ（NNI）戦略計画を発表した。この戦略は、米国がナノサイエンスにおける発見だけでなく、米国全体に利益をもたらす製品への技術移転と製造において世界を主導し続けることを確保するための新たな枠組みについて詳述している。本計画は、米国の研究コミュニティを最大限に支援するためのNNIの優先順位を特定することに加え、持続可能なインフラの拡大と、ナノテクノロジー労働力の公平性を高める取り組みを優先している。

ナノテクノロジーの研究開発は、専用ツールと設備へのアクセスを必要とする。本計画は、研究インフラの拡大・刷新する必要性を強調し、米国全土の研究者や中小企業の支援へのアクセスを提供する。この研究インフラは、高収入の仕事向けの将来の労働力を訓練する上でも重要な役割を果たす。

2000年のNNIの立ち上げ以来、ナノサイエンスは、新しい研究分野から、家電製品、浄水、インフラ、医学、エネルギー、宇宙探査、および農業などの、多様な分野での実際の応用を促進する技術へと変化してきた。ナノテクノロジーは、量子計算や人工知能（AI）などの他の重要な技術を支え、実現させるものであり、また、パンデミックへの備え、気候変動、および食糧不安など、世界が直面する最も重要な課題への対処にも役立つ。本戦略計画は、この重要な分野において、米国がリーダーシップを引き続き維持するための道筋を示している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]