[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府科学技術政策局(OSTP)
元記事公開日:
2021/10/12
抄訳記事公開日:
2021/12/23

「科学技術における公平性の向上」第5回ラウンドテーブル

Readout of the Fifth Roundtable in “Time is Now: Advancing Equity in Science and Technology” Series – The COVID-⁠19 Pandemic and Overlapping Crises for Women and People with Gender Expansive Identities in STEM

本文:

2021年10月12日付けの大統領府科学技術政策局(OSTP)による標記発表は以下のとおり。

10月5日、OSTPは 「科学技術における公平性の向上」第5回ラウンドテーブルを開催した。

「STEMにおける女性やジェンダー・エクスパンシブ・アイデンティティを有する人々にとってのCOVID-19パンデミックと重複する危機」と題されたセッションでは、女性、ジェンダーにとらわれないアイデンティティを有する人々、そして有色人種の女性のように多様な社会の主流から取り残されたアイデンティティを有する人々が、STEM分野でのキャリアを追求する際に、長い間直面してきた構造的な障壁に焦点を当てた。このことは、科学技術における持続的な過小評価、賃金の不平等、セクシュアル・ハラスメント発生率の高さ、在職期間・昇進率の低さなどからも明らかである。

COVID-19パンデミックが始まって約20か月経過した現在も、彼らのキャリアの軌跡と生産性、労働力への参加、そしてさらには介護の責任など、パンデミック関連の否定的結果の重複する危機に瀕している。

このラウンドテーブルの目標は、進行中のCOVID-19パンデミックによって悪化した制度的および構造的不平等を理解し、重大な障害を特定し、これらの不平等を減らして科学技術の公平性を高めるためのベストプラクティスとなりえる介入について議論することである。

会議では、エリック・ランダーOSTP局長とアロンドラ・ネルソンOSTP「科学と社会」担当副局長らが科学技術のキャリアを先導するための専門知識と経験について参加者と話し合い、女性やジェンダー・エクスパンシブ・アイデンティティを有する人々のこれらの分野での健全性を評価する既存のデータセットを評価し、柔軟な作業環境、実行可能な期限、手頃な価格の介護オプション、およびメンタルヘルス支援など、COVID-19パンデミック中に大きな期待が寄せられたプログラム、実践、および政策を展開して拡張する機会を評価した。

参加者は、COVID-19パンデミックが、これらの人々が科学技術キャリアで、すでに直面していた既存の障壁をどのように悪化させたかについて話し合った。さらに、強力かつ分野横断的なデータ収集を行うことで、COVID-19がジェンダーの多様な人々にどのように影響を与えたかについて多くの洞察が得られ、将来のためのより有益なリソースを提供することができると強調した。参加者はまた、公平性、多様性、包摂性、およびアクセス可能性といった複雑な課題に反復的なプロセスとして対処する必要性を強調した。

COVID-19パンデミックの過程で、女性やジェンダー・エクスパンシブ・アイデンティティを有する人々の失業率は驚異的に増加した。今こそ、行動を起こすべきである。さもなければ、元に戻すのに数十年かかることになる。これらの課題に取り組むことで、STEM分野の労働力が強化され、米国のイノベーションと競争力が強化される。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]