[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2021/10/26
抄訳記事公開日:
2022/01/13

欧州イノベーション・技術機構(EIT)が欧州の文化・創造セクターの持続可能な復興と成長を後押し

European Institute of Innovation & Technology gives boost to sustainable recovery and growth of Europe's cultural and creative sectors

本文:

2021年10月26日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

欧州イノベーション・技術機構(EIT)はこのほど、「知識・イノベーションコミュニティ(KIC)」という形で新たなイノベーション・パートナーシップを立ち上げ、欧州の文化・創造セクターおよび産業の競争力と成長を支援する。この新規パートナーシップは、これらのセクターの復興を加速し、建築、文化遺産、デザイン、ファッション、映画、音楽、出版、舞台芸術、ビデオゲームの分野で、未開拓の経済的機会の開拓に役立つ。

EITが統括するKICは15年間継続可能である。Horizon Europe の下で約3億ユーロのEU資金が、現在のファンディング期間 2021〜2027年の間に立ち上げられる2つの新しいKICsのために用意されており、官民セクターからより多くの資金を活用できる可能性がある。その最初の1つ、文化・創造セクターおよび産業向けのKICは、今まさに、現実になりつつある。

今回の提案公募は、2022年夏から開始される予定の「文化・創造」と題される9つ目のEITコミュニティの始まりを意味している。提案公募を通じて、EITは、これらのセクターに直接的または間接的に関与するすべてのパートナー(企業、高等教育、研究機関、NGO、都市および地域など)を招請し、文化・創造セクターにおけるイノベーションと持続可能な開発を推進するためのビジョンとプロジェクトの提案を求める。

EITの新しい「文化・創造コミュニティ」は、起業家教育プログラムを通じてセクターの将来の起業家を育成し、創造・加速サービスを通じて最先端の企業に活力を与え、革新的な製品やサービスをもたらす。この新しいコミュニティにはまた、文化・創造セクターの地域・地方の開発戦略への取り込みを促進する目的がある。

EITは、学生から起業家、アイデアから製品、ラボから市場までの、イノベーション行程全体をカバーするビジネスモデルを通じて、2008年の設立以来、10万人以上の学生を育成し、1,400の製品を市場に投入し、3,800の新規企業を支援して、39億ユーロの外部資金を調達してきた。

※ 背景

EITは、グローバルな課題への取り組みを支援し、欧州で起業家人材を育成することにより、欧州のイノベーション能力を強化し、持続可能な成長とスキルを伴う雇用を創出する
EITは、欧州連合(EU)の1組織であり、EU 研究・イノベーション枠組みプログラム Horizon Europe に不可欠な部分である。EITは、気候変動から医療、再生可能エネルギーに至るまで、差し迫った世界的な課題の解決に専念する一流企業、研究所、大学で構成される、活力のある汎欧州パートナーシップである「EIT KICs」を支援する。このEITコミュニティは、主要なパートナーと協力して、次のことを実施する。

・欧州全体の起業家教育の学位とコース
・事業創出・加速サービス
・イノベーション主導の研究プロジェクト

EITは、欧州最大のイノベーション・エコシステムであり、欧州の60以上のイノベーション・ハブに、欧州のトップ企業、研究・教育機関から3,000人近くのパートナーが集まっている。

EITは、医療、デジタル、製造、都市のモビリティ、気候イノベーションなどのトピックをカバーする8つの異なるKICsをすでに立ち上げている。

[DW編集局]