[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2021/10/31
抄訳記事公開日:
2022/01/19

米国はG20首脳らとの共通の利益を推進し、米国民に貢献する

FACT SHEET: United States Advances Shared Interests with G20 World Leaders and Delivers for the American People

本文:

2021年10月31日付けの大統領府による標記発表は以下のとおり。

ローマでのG20サミットでバイデン大統領は、気候危機、グローバルヘルス、パンデミックへの備え、および世界的経済回復などの共通の利益に関し、外交の力を利用して米国民にとっての重要な課題に取り組むことで、各国首脳らと調整を図った。欧州連合(EU)との協力では、気候危機と闘いながら、米国人の雇用を保護・創出し、家庭の出費を減じる、鉄鋼とアルミニウムに関する世界初の炭素ベースの部門別協定を交渉するといった画期的協定を達成した。

バイデン大統領は、G20を通じて、国内外の働く家族を支援する包括的経済回復を支えるための、バランスのとれた、十分供給可能で、競争力のあるグローバルなエネルギー市場の必要性を強調した。G20首脳らは、パンデミックからの回復に伴い、手頃な価格を保証するエネルギーシステムへの移行を約束し、なかでもエネルギー安全保障と市場の安定性を強化する道筋を探求する意図を表明した。

バイデン大統領は、フランス、ドイツ、および英国の首脳らと会談し、イランの核開発計画の拡大が国際安全保障にもたらすリスクについて議論した。また、14か国およびEUとのサプライチェーンサミットを主催し、未曽有の経済回復からの当面のサプライチェーンの課題にどのように共同で取り組み、また将来に向けて長期的なサプライチェーンの信頼性をいかに構築するかについて議論した。さらに、ドイツ、コンゴ民主共和国、トルコ、およびシンガポールの首脳らと二国間会談を行った。

サミット後、G20首脳らは、以下を含む多くの課題について合意を得た。

歴史的なグローバルミニマム税:世界の国内総生産(GDP)の80%を占めるG20は、巨大企業がどこにいても公正な分担金を支払わせることを保証し、米国の質の良い仕事の海外移転を防ぎ、国内での自国民への投資を促進させるために、歴史的なグローバルミニマム税(GMT)の設立を承認した。この合意は、米国単独で年間少なくとも600億ドルの収益につながる。

COVID-19パンデミックと健康安全保障:世界の健康安全保障を向上させ、パンデミックへの備えを強化するためにG20は、包括的、持続的かつ適切な資金調達機構を確立し、また新たな健康の脅威の検出と対応のために、G20金融健康タスクフォースを設立する。脆弱な国々を支援し、低所得国の債務をケースバイケースで再構築するために1,000億ドル相当の特別引出権(SDR)の再配分を行う。さらに、安全で効果的なワクチン、治療法、および診断法の開発サイクルを、脅威の特定後300日から100日までに短縮し、それらを公平かつ広く利用可能にする。

気候変動:G20は、排出削減対策のない石炭発電のための公的資金の提供の終了を支持し、世界的気温上昇を摂氏1.5度に制限することに貢献してきた。気候変動に直面する開発途上国の支援に年間1,000億ドルを動員するという先進国の集団的目標をできるだけ早く達成することの重要性を強調した。バイデン大統領の気候財政への取り組みは、他の供出国からの誓約とともに、2023年までの目標達成の基盤となる。

腐敗防止とランサムウェア:G20は腐敗とのグローバルな戦いを共通の優先事項として取り上げた。ここでは有益な所有権と不動産の透明性が含まれ、あらゆる新たな巧妙な腐敗とも闘うことがコミットされた。バイデン政権は30か国以上との会議を催し、集団的強靭性の向上、資金洗浄のための仮想通貨の悪用への対処、サイバー犯罪者の調査と起訴など、ランサムウェアに対抗するための協力を加速した。G20首脳らは、武力紛争で飢饉に見舞われた地域に対して、食料安全保障と適切な栄養をもたらすことを約束した。また、ジェンダー平等を推進するための具体的な政策措置を強化する。バイデン大統領は、すべての人々の参加を促進するために、史上初のジェンダー戦略を発表した。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]