[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国務省(DOS)
元記事公開日:
2021/11/04
抄訳記事公開日:
2022/01/25

量子情報科学技術における米英二国間協力の共同声明

Cooperation in Quantum Information Sciences and Technologies

本文:

2021年11月4日付けの国務省(DOS)による標記声明の概要は以下のとおりである。

量子情報科学技術(QIST)は、量子力学に関する知見を応用して、情報の取得、伝達、処理を強化するための新たな方法を探求するものであり、飛躍的に高性能なコンピュータ、新たな通信ネットワーク、より精密で正確なセンサーの開発につながる可能性がある。QISTのエコシステムは世界的なものであり、研究のインテグリティと同盟国間の協力という共通の価値観に基づいた国際的なパートナーシップは、両国の専門知識、創意工夫、創造性を結集するために不可欠である。これにより、QISTの基礎的な理解を深め、社会に利益をもたらし共通の防衛利益を支える新技術の実現を加速させる。

このため、米英両国は、2017年9月20日にワシントンで署名された科学技術協力に関する米英合意に基づき、以下の方法で共有ビジョンを推進し、両国のイノベーションエコシステムから新しい知識、理解、洞察の絶え間ない創出を活用し、相互に連結した、活気に満ちた、安全なQISTの研究開発活動を推進する。

・ 探求の自由、開放性と透明性、説明責任,互恵性といった共通の価値観に裏打ちされた誠意ある協力を行い、知的財産保護、安全な研究環境、研究の完全性の確保、管理負担の軽減などを推進すること。
・ 既存の二国間の科学技術協力メカニズムや多国間協力の枠組みを活用し、QISTの共同出資・協力による研究開発活動を促進すること。
・ 政府、学術界、民間企業間の交流を促進し、QIST研究を議論し、理解することで、重要課題やその影響への対応などを特定すること。
・ 多様なステークホルダーを巻き込み、QIST研究のグローバル市場とサプライチェーンを構築する機会を可能にし、経済成長を支援すること。
・ QISTに関する国際的に重要な政策課題について、定期的に二国間、多国間で議論する機会を設けること。
・ QIST分野の拡大に不可欠な次世代の科学者および技術者を育成するため、両国の人材交流を含む学際的研究、研究手法の相互普及、データ共有を促進すること。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]