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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国務省(DOS)
- 元記事公開日:
- 2021/11/04
- 抄訳記事公開日:
- 2022/01/26
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COP26で脱炭素技術の開発・普及を目指す官民枠組みを立ち上げ
- 本文:
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2021年11月4日付けの国務省(DOS)による標記記事の概要は以下のとおりである。
米国は、2021年の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)において、企業が購買力とサプライチェーンを活用して、気候危機への取り組みの鍵となる革新的なクリーンエネルギー技術の初期市場を創出するための、新プラットフォーム「First Movers Coalition(FMC)」の立ち上げを発表した。FMCは国務省(DOS)の気候変動担当大統領特使およびグローバル・パートナーシップ・オフィスと世界経済フォーラムが、米国商務省(DOC)およびエネルギー省(DOE)の協力を得て設立したものである。
FMCの発足時には、様々な業界の世界トップ企業25社以上が設立メンバーとして名を連ね、この10年間で新興技術の商業化を促進することを約束した。FMCは、世界の炭素排出量の1/3以上を占める重工業や長距離輸送などの分野で、その調達に関する誓約を求めている。これら産業分野の脱炭素化に必要な技術は、未だ商業的に利用可能ではなく、競争力もないが、2050年までに経済全体で排出量をゼロにするためには、2030年までに市場投入し、迅速な拡大を可能にすることが不可欠である。
具体的に、FMCの鉄鋼、陸運、海運、空運の各セクターにおいては、本日から第一段階のセクター別コミットメントを開始する。残りのセクター別コミットメントは、2022年初頭に開始される予定である。鉄鋼セクターは、2030年までに、ニア・ゼロ・エミッションの鉄鋼を大量購入することを約束した。陸運セクターは、2030年までにゼロエミッションの中型・大型車両を購入または契約することを約束した。水運セクターは、2030年までに新規建造および改修されたゼロエミッション船で、ゼロエミッション燃料を使用することを約束した。航空セクターは、2030年までに、排出量を大幅に削減できる先進的持続可能航空燃料(SAF)や、電気・水素等の新技術を航空機に使用することを約束した。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]