[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2021/11/10
抄訳記事公開日:
2022/02/02

宇宙とサイバーセキュリティのイニシアチブに関するハリス副大統領の声明

FACT SHEET: Vice President Harris Announces Initiatives on Space and Cybersecurity

本文:

2021年11月10日付けの大統領府による標記発表は以下のとおり。

フランスのマクロン大統領との会談に引き続き、カマラ・ハリス副大統領は、世界的な問題と新たな脅威に対処するため、米国がフランスおよびその他の国々と協力して取り組む共同イニシアチブを発表した。それは、宇宙に関する協力の拡大と、サイバーセキュリティにおける国際協力への支援である。これらのイニシアチブは、21世紀の課題への取り組みにおいて同盟国やパートナーと協力するという米国の姿勢を強調している。

宇宙に関する取り組みは以下のとおり。

米仏は、気候問題に取り組み、宇宙の探査と科学的発見を可能にし、持続可能な経済発展と安全保障など、人類に恩恵をもたらす宇宙の重要性、および宇宙環境を維持する上で国際協力が果たす役割の重要性を認知する。この共有ビジョンと60年以上にわたる共同宇宙活動に基づき、米仏は以下のイニシアチブを通じて、より大きな協力を目指す。

国家宇宙会議(NSpC)を初めとする米国関係省庁は、フランスの対応機関とともに、宇宙協力への政府全体のアプローチを確保するために、定期的な二国間対話を設営する。両国は、気候危機への対処、宇宙のフロンティアの拡大、科学、技術、工学、数学(STEM)教育の質とアクセスの向上、宇宙環境の長期的持続可能性と宇宙活動の安全保障を促進するための規範等に関する協議など、共通の国内および外交政策の目標を達成するために、民間、商業、および国家の安全保障に対する宇宙協力への高まる重要性を活用する。両国は、地球観測衛星データ交換の強化や気候変動リスクの共同分析についての議論を含め、気候危機に対処するための協力を拡大する。

ハリス副大統領は、米国が宇宙気候観測機関(SCO)に関わることを約束し、フランス国立宇宙研究センター(CNES)と協力してSCO憲章を完成させることへの期待を述べた。SCOは、気候危機の緩和と対応のための決定や対策に役立つ宇宙からのデータを、地域の団体が利用できるようにするプロジェクトを後援する。NSpCの議長として副大統領は、気候強靭性の構築、理解の向上、および気候変動への対応準備など、コミュニティの要請に対応する米国の宇宙活動を活用して、気候危機に対処する取り組みを主導する。

サイバーセキュリティに関する取り組みは以下のとおり。

米国は、サイバーセキュリティを推進し、サイバー空間に確立された世界的規範を維持するために、同盟国ほかとの協力に取り組む。米国民の安全保障と安定性を確保し、国家的および経済的安全保障を脅かす関係者に説明責任を負わせ、21世紀の道程における規則を設定する上でフランスは重要なパートナーとなる。

ハリス副大統領は、「サイバー空間における信頼性と安全性のためのパリ・コール」を支持するという米国の決定を発表した。これは、サイバーセキュリティを推進し、オープンで相互運用可能、かつ安全で信頼性の高いインターネット環境を維持するために国際コミュニティと協力する自主的な取り組みである。米国は、サイバー空間における責任ある行動の規範を推進するために、フランスほかの政府、民間部門、および世界中の市民社会との継続的なパートナーシップを期待しており、これには、サイバー活動を破壊・破滅・不安定化させる国を特定・抑制するために、同じ考えを持つ国々との協力が含まれる。米国は「パリ・コール」を、人権、表現の自由、およびプライバシーの尊重の重視など、既存の国内および国際的な義務や公約と一致しているものと解釈している。

本声明は、G7諸国を結集し、NATOのサイバー政策更新を支援し、サイバー犯罪と戦う国際協力を加速するなど、米国市民と企業のためにサイバーセキュリティを改善するという米国の継続的な取り組みに基づいている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]