2021年11月16日付高等教育・研究・イノベーション省（MESRI）の標記発表の概要は以下のとおり。

高等教育・研究・イノベーション省は、国内各地で実験的取り組みとして大学イノベーション拠点となる５大学を発表した。複数年研究計画法の「産学連携研究とイノベーション」分野の計画に基づき、拠点としての環境を整える。

世界的にみるとイノベーションは、大学拠点で学生、研究者、起業家、投資家といった人材が集まって密接に交流することで生まれている。大学イノベーション拠点（PUI）を活用した研究や教育、技術移転、スタートアップの支援を行うことで、将来的なイノベーションにつなげようとする試みもすでに始まっている。
大学イノベーション拠点は、高等教育機関、研究機関、各地域の自治体、技術移転促進機関（SATT）などを以前より幅広く巻き込むほか、技術移転を担う公営子会社、インキュベーター、技術研究所（IRT）、新エネルギーへの移行のための研究所（ITE）、技術資源センター（CRT）といった、経済成長のためのイノベーションを担う法人（競争力拠点、地域のイノベーション支援機関）にも対象を広げ、戦略を共有する。研究の経済社会的な影響が増大するような協力体制も作る。

採択された５拠点には、計950万ユーロの予算が充てられる。まだ実験的な枠組みであることから、５拠点はこの制度を国内展開する際の「仕様書」作りへの貢献が求められる。対象拠点はいずれ15程度に広がるが、その前に、５拠点の初年度の評価を行うという。

採択拠点として発表された５拠点大学は次の通り（カッコ内は充てられる予算額）。
▽ノルマンディー大学（250万ユーロ）▽ソルボンヌ大学（100万ユーロ）▽クレルモン・オーベルニュ大学（250万ユーロ）▽モンペリエ大学（250万ユーロ）▽ストラスブール大学（100万ユーロ）

[DW編集局+JSTパリ事務所]