[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2021/11/19
抄訳記事公開日:
2022/02/17

生物兵器禁止条約(BWC)強化のための米国のアプローチ

Statement by National Security Advisor Jake Sullivan on the U.S. Approach to Strengthening the Biological Weapons Convention

本文:

2021年11月19日付けの大統領府による標記発表は以下のとおり。

COVID-19は人類に警鐘を鳴らすものであり、感染症が我々の健康と社会に壊滅的な影響を与えることを明らかにした。それはまた、壊滅的な生物学的事象と、それらが引き起こす人命の喪失、経済の低迷、そして世界的な不安定化に対する我々の共通の脆弱性を明らかにした。

我々は、COVID-19のパンデミックを終了させるために取り組むと同時に、生物学的リスクが増大しつつあることを認識しなければならない。自然に発生する新興感染症の脅威の増大に直面するだけでなく、実験室での事故、および生命科学や生命工学の意図的な誤用の可能性もある。こうした理由から、健康、安全保障、および開発の各分野に亘って一致協力して、生物学的準備体制、生物学的安全性、および世界的な生物学的安全保障を強化し、そして生物兵器の開発と使用に対する規範を強化することが不可欠となる。

米国は、生物製剤と毒素の兵器化は容認できないことを明確に表明している。残念ながら、一部の国家がなお生物兵器プログラムを所有している一方で、他の国家や非国家主体がそれらを取得しようとしていることを懸念するものである。したがって我々は、生物兵器禁止条約(BWC)を強化し、活性化することを決意した。

第9回レビュー会議に目を向け、すべての国が生物兵器の脅威を真剣に受け止め、会議を通じて相違点を克服し、生物兵器の開発と使用を防止するための緊急措置を講じることを要請する。実施を促進し、透明性を高め、コンプライアンスを強化するための新たな対策、すなわち今日、そして明日の生物兵器の脅威に対処するための対策を模索する必要がある。これは困難な仕事であり、成功するには、代表団が、古いオール・オア・ナッシングの考え方から抜け出し、建設的な協力の新たな習慣を構築する必要がある。

我々は、世界に対して、またお互いに、共通の努力によってこそ現実世界の成果が達成されるということを実証しなければならない。そのために米国は、生物学的脅威に対抗し、BWCメンバーに利益をもたらす能力を構築する数々の実際的な対策について、レビュー会議で即時行動を提案する予定である。

米国は、BWCを強化するためにすべての締約国と協力し、生物兵器の開発とそれらがもたらす脅威を終わらせるためにすべての責任ある国々と協力することを約束する。自然発生的、偶発的、および意図的なものであれ、あらゆる生物学的脅威に集団で対抗することを通じて、我々は、すべての人々のために、あらゆる場所で、世界的な健康安全保障を実現することができる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]