[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国務省(DOS)
元記事公開日:
2021/11/17
抄訳記事公開日:
2022/02/21

米豪が量子科学技術協力に関する共同声明を発表

Cooperation in Quantum Science and Technology

本文:

2021年11月17日付けの米国国務省(DOS)による標記声明の概要は以下のとおりである。

米国およびオーストラリア政府は、両国間の経済的および戦略的関係の深さと強さを認識し、両国の民主的制度、規則、規範および主権の尊重に裏付けられた開放的、包摂的かつレジリエントなインド太平洋地域への共通のコミットメントに留意する。

両国は、科学技術が変革的能力を可能にするエンジンであることを認識する。科学技術研究は、その中核において、国境を越えた協力的な取り組みであり、共に協力することが、科学的発見と社会的利益を得るために不可欠である

両国は、量子科学技術のエコシステムは世界的に相互連関しており、産学官の様々な分野の関係者が関与していることを理解している。これにより、アイデア、専門知識、創造性の移動と相乗効果が生まれ、科学的発見を進め、新たな量子技術の開発や、現代の共有課題に適用することが可能になる。

量子科学技術協力に関する本共同声明の目的は、両国のパートナーシップを促進し、両国間の協力を可能にすることである。 本共同声明は、以下を強調する。

① 目的と協力分野
 量子技術の新たな理論的および実用的応用を探求し、量子技術研究を両国の相互利益となる有意義な実用化につなげるために協力する。
 研究の自由、競争原理、公開性と透明性、説明責任、互恵性など、研究のインテグリティの共通の原則に裏打ちされた量子技術の共同研究、共同開発、共同利用を推進する
 民間企業や産業コンソーシアムの関与により、信頼できる量子市場と安全なサプライチェーンを構築する。
 国家安全保障に関わる機密技術を、両国間の取り決めにより保護する。

② 協力手法
 両国代表者が共同議長を務める、量子技術に携わる政府高官による定期会合(量子政策対話)を開催し、情報交換、実践的取組みの確認、および本共同声明に基づく協力の見直しを行う。
 本共同声明に基づく特定のトピックを推進するために、追加の実務者会議を招集する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]