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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2021/12/02
- 抄訳記事公開日:
- 2022/03/02
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DARPAが水、空気、電気を利用した微生物由来食品のオンデマンド生産を構想
- 本文:
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2021年12月2日付けの国防高等研究計画局(DARPA)による標記記事の概要は以下のとおりである。
世界各地に軍隊を展開するには、軍隊を数週間から数カ月にわたって維持するための大量の食料など、時間、費用、複雑なロジスティクスが必要になる。また、人道支援や災害支援(HADR)に対する軍の支援では、大量の食糧備蓄が必要になる。このような背景から、DARPAは食糧輸送の物流負担を大幅に軽減し、十分な水とエネルギーがあれば、無期限に食糧(微生物)を確保できるようにすることを目的とした、現場でのオンデマンドでの食料生産を目指すプログラム「微生物食品のコルヌコピア(豊饒の角)」を開始する。
微生物を食べることは新しいことではなく、近年、作物栽培による土地の利用を減らし、温室効果ガスの排出を削減する目的で、最小限の投入で特定の微生物由来食品(主にタンパク質ベースの製品)を作る能力を実証した企業が多数ある。本「コルヌコピア」プロジェクトはこれらの商業技術を基盤とするが、既存の取組みは、ほとんどタンパク質にしか焦点を当てておらず、移動不可能な産業インフラに依存しているため、国防総省(DOD)のニーズを満たすには十分でない。
このため、本プロジェクトでは、可搬型のコルヌコピアシステムにより、電気、空気、水をエネルギー源として使用できる単純な分子に変換し、空気や水から炭素、窒素、水素、酸素を、タンパク質、脂肪、炭水化物、食物繊維などの食品分子を生産する微生物に変換させ、さまざまな風味や食感を備えた安全で口当たりのよい食品を作ることを目指す。
DARPAは、政府の研究所、大学、企業からの情報や提案を求めている。2021年12月15日には、ウェブキャストによるプロポーザル・デイが開催される。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]