[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2021/12/03
抄訳記事公開日:
2022/03/04

2022年度連邦サイバーセキュリティ研究開発戦略計画実施ロードマップ

FY2022 FEDERAL CYBERSECURITY R&D STRATEGIC PLAN IMPLEMENTATION ROADMAP

本文:

2021年12月3日付けの国家科学技術会議(NSTC)による標記発表は以下のとおり。

本文書は、ネットワーキングおよび情報技術研究開発(NITRD)プログラムのサイバーセキュリティと情報保証(CSIA)についての省庁間作業グループ(IWG)が策定した2019年連邦サイバーセキュリティ研究開発戦略計画(「戦略計画」)の2022年度実施計画である。本文書は、2022年度大統領予算教書に対するNITRDプログラムと国家人工知能イニシアチブ室(NAIIO)の補足文書に付随するものである。補足文書では、CSIA IWGに参加する政府機関が、「戦略計画」の研究目的に沿って、サイバーセキュリティとプライバシープログラムコンポーネント領域における研究開発(R&D)プログラムについて報告している。これらのR&Dプログラムは、「戦略計画」における以下の防御要素の1つ以上に対応している。

  • 「抑止」:敵にとってのコスト、リスク、および不確実性を増加させ、その利得を減少させることにより、悪意のあるサイバー活動を効率的に抑止する機能。
  • 「防御」:コンポーネント、システム、利用者、および重要インフラが、悪意のあるサイバー活動に効率的に抵抗し、機密性、整合性、可用性、および責任追跡性を確保する機能。
  • 「検出」:悪意のあるサイバー活動に対してシステムが脆弱であると想定される場合、敵対者の意思決定と活動を効率的に検出し、さらには予測する機能。
  • 「対応」:混乱に適応し、悪意のある活動に対抗し、被害から回復し、復旧を完了しながら運用を維持し、同様の将来の活動を阻止できるよう調整することにより、悪意のあるサイバー活動に動的に対応する機能。

本プログラムはまた「戦略計画」で定義された以下の優先分野の1つ以上を推進する。

  • 「人工知能(AI)」:コンピュータやその他の自動システムが、歴史的に人間の認識を必要とされていたタスクと、通常は人間の意思決定機能と見なされているタスクを実行できるようにする能力。
  • 「量子情報科学(QIS)」:量子力学と量子材料特性を利用して、古典物理学の原理では達成できない方法で、計算、情報処理、通信、および感知を実現する能力。
  • 「信頼できる分散型デジタルインフラ(TDDI)」:次世代の無線通信、分散型計算、通信システムとサイバー物理システムのシームレスな統合を可能にする安全な情報通信インフラを促進し、未来の産業(IotF)に通信インフラを提供する技術。
  • 「プライバシー」:プライバシーリスクを最小限に抑え、あるいは人々の個人情報の収集と利用から生じるプライバシー侵害を防止するソリューション。
  • 「安全なハードウェアとソフトウェア(HW & SW)」:計算および通信システムのハードウェアとソフトウェアコンポーネントのセキュリティ特性を提供および改善する技術。
  • 「教育および労働力開発」:国家の労働力によりサイバーセキュリティのイノベーションを維持するためのサイバーセキュリティ教育、訓練、専門能力開発のプログラム。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]