[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2021/12/17
抄訳記事公開日:
2022/03/11

2021年のEU産業研究開発投資の状況は、ICT、医療、グリーンセクターで引き続き堅調

2021 EU Industrial R&D Investment Scoreboard remains robust in ICT, health and green sectors

本文:

2021年12月17日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

このほど発表された「EU産業研究開発投資スコアボード」の新版によると、2020年の全体的な経済環境は厳しいものの、EU企業は医療および ICT サービスセクターの研究開発投資を増加させている。EUは、グリーン高価値特許技術とエネルギー集約型産業におけるグリーン特許のリーダーであり、これは気候中立への転換を反映したものである。

具体的には、EUを拠点とする企業は、米国や中国を拠点とする企業よりもペースは遅いものの、医療(10.3%)および ICTサービス(7.2%)セクターの研究開発への投資を増やしている。しかし、EUの企業の研究開発投資全体は、主に自動車、航空宇宙、国防セクターの研究開発の弱体化により、10年ぶりに減少した。2020年、EUを拠点とする企業は、研究開発投資全体を2.2%減少させた。米国と中国の企業は、全体的な研究開発投資をそれぞれ9.1%と18.1%増加させた。米国と中国を拠点とする企業は、コロナウイルス危機の際に、医療(米国:17.9%、中国:30.7%)、ICTサービス(米国:12.4%、中国:21.2%)、ICT製造業(米国:7.8%;中国:11.5%)などの特定セクターで研究開発シェアを拡大させた。

パンデミックは世界的に急成長している ICTサービスや医療産業を後押ししたが、自動車(-4.3%)や航空宇宙・国防(-17%)などの伝統的な産業に大きな打撃を与えた。自動車セクターはEU企業にとって最も重要な研究開発投資セクターであり、研究開発全体の減少の一因となっている。

[DW編集局]