[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
光明日報
元記事公開日:
2022/01/13
抄訳記事公開日:
2022/03/22

基礎研究を強化して初めて科学技術イノベーションの能力を向上させることができる

加强基础研究方能提升科技创新能力

本文:

中国共産党中央の「百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する決議」では、党は革新駆動型発展戦略の実施を堅持し、科学技術の自立自強を国家発展の戦略的支えとしている。また新しいタイプの挙国体制を整え、国の戦略的科学技術力を強化するとともに、基礎研究を強化する。更に基盤的核心技術と自主イノベーションを促進し、知的財産の創出、保護、運用を強化し、イノベーション型国家と世界的科学技術強国の建設を加速すると提起している。

世界的科学技術強国を建設するためには、基礎研究が科学体系全体の源であり、すべての技術的問題に共通して作用する器官のような存在である。である。基礎研究の自立自強を実現して初めて、科学技術イノベーションの能力を向上させることができるのである。

基礎研究を強化するためには、経費の投入がその基礎となる。2020年、中国の基礎研究への資金投入が研究開発総額に占める比率は初めて6%を突破した。最新の「第14次五カ年計画及び2035年長期目標綱要」は、基礎研究の経費が研究開発経総額に占める比率を8%以上に引き上げることを明確にしている。先進国の基礎研究への投入が研究開発への投入に占める比率が15%~20%であるのと対比すると、まだまだ極めて大きな隔たりがあるが、6%から8%に引き上げられたことは、現段階においては基礎研究の強化に対して非常に重要な影響をもたらすことでもある。

基礎研究を強化するためには、人材資源がその核心となる。中国の研究開発要員の総数は2013年にすでに米国を超えるとともに、長年連続して世界第一位にランクされてはいるが、これまでに、中国は自然科学部門のノーベル賞を1つ獲得しただけである。このことは、中国には研究開発要員がたくさんいるが、人材を奮い立たせる核心的思想の面においてまだまだ多大な努力を払う必要があることを示している。

基礎研究を強化するためには、評価体系がその保証となる。基礎研究の強化は、一朝一夕に実現できるものではなく、複雑な体系的プロジェクトで、評価システムを重視しなければならない。良好な評価システムは人材への安定した精神的、経費のサポート、寛容で開放的かつ良好な科学的、文化的雰囲気など、極めて重要な役割を果たす。

「道は長く果てしなく、修行の道は遠い」。基礎研究を根本とする科学技術強国確立の長期性、困難性及び複雑性に対して、我々は深遠な認識を持たなければならない。遠くない将来、弱いイノベーション能力が二度と中国の発展を制約する「アキレス腱」となることのないことを希望する。

[DW編集局]