[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2022/01/28
抄訳記事公開日:
2022/04/18

フランス国立公務学院が発足

Inauguration de l’Institut national du service public (INSP)

本文:

2022年1月28日付、首相官邸の標記発表の概要は以下のとおり。

政府の上級幹部管理職の募集と教育を行う「国立公務学院」(Institut National du Service Public:INSP)が2022年1月1日、正式に設立された。本部はストラスブールにあり、パリの支部もある。
2021年2月にマクロン大統領が発表した「能吏プログラム」にもとづき、74の「能吏」コースに、主に大学から1,200人の奨学生を受け入れ、公務員試験対策を行う。さらに次の学期からは「関心表明」の公募枠として2,000人まで受け入れる。政令に基づいて最初の入試がすでに21年に行われ、ほかに4校ある養成校と同様の公務員養成機関として、スタートを切っている。
ジャン・カステックス首相は、今回のINSP発足が「21年4月にマクロン大統領が発表した政府の上級管理職改革に非常に重要な役割を果たす」と話している。そのうえでカステックス首相は、INSPの任務として次の5つを挙げている。

▽ 募集

初期教育とその準備段階に入るためのコンペティションを実施する。欧州の教育機関向けコンペティションの準備段階も提供する。入学者のバックグラウンドを多様化し、将来の上級公務員がフランスの社会的、地理的、学術的多様性を具現化することを目標とする。

▽ 初期教育

他の公務員養成校や他の教育機関の支援を受けて、コンペティションを経て来た候補生に初期教育を提供する。従来の政府上級管理職の初期教育を刷新するとともに、公職に求められる一般教養を高めて行政の横のつながりを強めることも目指す。

▽ 継続教育

上級管理職向けに専門教育を継続的に提供し、自由なキャリア設計を促す。

▽ 研究

公共施策の領域で研究活動を実施し、資金支援する。目標は、公共政策、研究、学術界の間のつながりを強化し、最新の科学の進歩と社会の変化に目を向けるコースを設計することである。

▽国際的対応

留学生を積極的に受け入れ、欧州や国際社会でのフランスの影響力向上に寄与する。公共施策領域でのフランスの教育や研究のノウハウを欧州と世界に知らしめることを目標とする。

[DW編集局+JSTパリ事務所]