[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2022/02/02
抄訳記事公開日:
2022/04/19

「がん・ムーンショット」をバイデン大統領が再活性化

Fact Sheet: President Biden Reignites Cancer Moonshot to End Cancer as We Know It

本文:

2022年2月2日付、大統領府による標記ファクトシートの概要は以下のとおりである。

バイデン・ハリス政権は、今後25年間でがんによる死亡率を少なくとも50%削減し、がんとの共存・克服の体験を改善するという目標を設定した。バイデン大統領は2016年、当時副大統領として、がん治療の進歩を加速させることを目的とする「がん・ムーンショット(Cancer Moonshot)」イニシアティブを立ち上げたが、本日、この取組みに対する大統領府のリーダーシップを新たに発揮し、同イニシアティブを再活性化させた。

同イニシアティブの新たな取組みは次のとおり。

▽がんの早期発見・診断: 早期診断へのアクセスを拡大するとともに、診断対象のがんの種類を拡張する。
▽がんの予防: mRNA技術のがん細胞への適応を検討する。また、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)などを通じて、がんにつながる環境暴露に対処する。
▽不公平への対処: 農村部、都市部、少数民族居留地などあらゆる地域で、最先端のがん診断、治療、臨床試験を受けられるようにする。
▽適切な患者への適切な治療の提供: 遺伝学、免疫反応等の情報を活用して、個々の患者に対する最適な治療法を提供できるようにする。
▽小児がんを含む、最も致命的で希少ながんへの対応の加速: 新治療法に投資し、COVID-19で実証されたように臨床試験を加速する。
▽患者、介護者、生存者の支援: がんの診断、治療、生存のナビゲートをサポートすることにより、がんがもたらす医療的、経済的、精神的負担を克服する支援を行う。
▽患者からの学習: 患者の体験・情報を研究に活用する。がん医療システムを学習システムに変える。

組織的には、大統領府に「ムーンショット・コーディネーター」を置き、大統領の個人的なコミットメントを示し、政府全体の調整と国家的対応を行う。また「がん内閣」を設立し、政府内の各省庁を結集して多方面からがんに対処する。これには、保健福祉省(HHS)、退役軍人省(VA)、国防総省(DOD)、エネルギー省(DOE)、農務省(USDA)、環境保護庁(EPA)、国立衛生研究所(NIH)、国立がん研究所(NCI)、食品医薬品局(FDA)、医療保険サービスセンター(CMS)、疾病管理予防センター(CDC)が含まれる。さらに、科学技術政策局(OSTP)、国内政策会議(DPC)、ジェンダー政策会議(GPC)、大統領夫人室(OFL)、副大統領室(OVP)、経営予算局(OMB)、法制局(OLA)、公共関与局(OPE)など、必要に応じてメンバーを追加する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]