[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2022/02/08
抄訳記事公開日:
2022/04/20

国内企業で働く研究者は28万2,600人 2019年の統計発表

Une augmentation soutenue du nombre de chercheurs en entreprise entre 2010 et 2019

本文:

2022年2月8日付、高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。

フランス高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)は、2019年に同国内の企業で働いた研究者が28万2600人だった、などとする統計を発表した。このうち女性は全体の4分の1に満たなかった。最も多かったのは修士修了(Bac +5)以上の学位を持つ研究者で、88%を占めた。また機械工学、数学、ソフトウェア開発といった分野の研究者が80%に上った。

■2019年、研究者は28万2,600人
2019年に、同国内の企業で研究開発関係の業務に従事したのは40万8700人だが、博士課程の学生を含む研究者や研究開発エンジニアとしての地位を占めているのが28万2600人だった。これは研究業務に専念するフルタイム換算(FTE)で19万5,500人になる。2010年~19年の間に、研究者の総数は自然人口(PP)で54%、FTEで36%増加した。PPの女性の数は72%増と、男性(49%増)よりも成長が速く、2010年には19%だった女性研究者の割合は、19年には22%に増加した。

■半数は39歳未満
企業の研究者の50%が39歳未満で、19%が50歳以上である。女性の年齢の中央値(37)は、男性(40)より3歳若い。

■半数以上が理工系グランドゼコール出身
雇用されている研究者の88%は、修士修了(Bac+5)以上である。そうした研究者のうち、62%はフランスの理工系グランドゼコールの卒業生であり、24%は修士号取得者、14%は博士号取得者である。学士号(Bac+3またはBac+4)取得の研究者の割合は5%であり、学士号に満たないBac+2以下の研究者も7%いる。

■主要な企業研究分野では女性の進出が最も低い
企業の研究者の実人数は、機械工学、数学、ソフトウェア設計に集中しており、5人に4人が従事している。これらは、女性の割合が最も低い(16%)分野である。女性は医学(61%)と生物科学(58%)の分野でより多くを占めている。

■企業研究者の社会的専門的特徴は、企業の主要研究セクターに依存する
2019年には、企業の研究者の51%が製造業研究セクターで研究開発業務を実施した。研究者の年齢の中央値は42歳で、女性の割合は22%である。それに比べ、サービス業には企業の研究者の46%が従事しており、年齢の中央値は低く(35歳)、女性の割合は同等(21%)である。製薬および化学工業の研究セクターは、博士号取得者(それぞれ41%および34%)のほか、女性研究者(それぞれ61%および49%)の割合が最も多い。

■外国籍は7%、大半はヨーロッパ出身
2019年には、2万600人の外国籍研究者が、フランス国内企業で研究開発業務に従事した。これは企業の研究者の7%に相当する。この割合は女性で10%、男性で7%である。欧州諸国から38%、アフリカから37%、アジアから14%である。外国籍研究者の割合は、サービスセクターで最も高い(9%)。第1次セクター、エネルギー、建設で最も低い(4%)。製造業セクターでは、この割合は6%である。

[DW編集局+JSTパリ事務所]