[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立科学研究センター(CNRS)
元記事公開日:
2022/02/08
抄訳記事公開日:
2022/04/21

CNRS、「港湾研究白書」を発表

Conférence de presse - Présentation du livre blanc sur la recherche portuaire

本文:

2022年2月8日付、国立科学研究センター(CNRS)の標記発表の白書の概要は以下のとおり。

フランス国立科学研究センター(CNRS)は2月8日、「港湾研究白書」を発表した。国家港湾戦略では、海運港をテーマにした研究コミュニティを構築する必要性が明記されているが、今回の白書は、この戦略に基づくものである。

現在、フランスの港湾を研究する専門家は各地に散在し、しかもそのコミュニティの規模は小さい。しかし海運と港湾の問題がより重要になっていることから、CNRSはコミュニティ構築の必要性を訴え、「研究者の研究業務を可視化する」「研究者らを経済的にも制度的にも近づける」「軸となるセーヌ川や北部などでのミッションと協調させる」
「研究者らのデータへのアクセスを容易にする」「国立研究機構(ANR)、CNRS、欧州研究会議(ERC)などの研究プロジェクト公募で港湾テーマを可視化する」――の5点を追求する。

こうした目標を達成するため、このコミュニティは、「海運港」特別作業部会を通じて、2021年1月1日からCNRSが設立している研究グループ(GDR)の一つ、「海洋と海域」(OMER)に参加することが提案されている。例えば「セーヌ渓谷のインテリジェント・ロジスティクス」など、他の計画などと補完的に実行することが期待されている
要約すると、次の4つの提案が行われている。

▽ CNRSが開始した GDR OMERのこの作業部会の創設は、フランス沿岸やほかの地域における海運・港湾の科学的課題に対処することを目指し、コミュニティ内の学際的な対話を促進・奨励する。
▽外国の港の例に倣い、フランスの港湾セクターの既存の諮問機関(各地方の港湾評議会など)に学術界がより適切に参画するよう検討を開始する。
▽科学関係者と港湾関係者が相互に対話するセッションを長期的に実施する。
▽これまでル・アーブルで隔年で開催されてきた「DEVPORTシンポジウム」を、海事と港湾の問題に関する定期的な会合場所とする。

[DW編集局+JSTパリ事務所]