[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2022/02/28
抄訳記事公開日:
2022/05/02

BMBF大臣、気候変動への適応とリスクへの備えを強調

Stark-Watzinger zum Weltklimabericht: „Wir müssen handeln“

本文:

2022年2月28日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。

「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、気候変動のリスクと影響に関する報告書を発表した。今必要なことは、適応させること、およびリスクに対する備えであるとシュタルク・ヴァッツィンガーBMBF大臣は報告書に対してコメントしている。技術に頼り、諦めないことである。
未来の世代のために地球を存続させる:BMBF大臣は気候報告書について、「最新の科学的事実が明らかになった。この事実から我々は、一貫して行動しなければならない」とコメントしている。今世紀半ばまでにCO2排出量を実質ゼロに減少させるためのグローバルな取り組みが今必要である。これが、国際社会が人為的な気候変動を止める唯一の方法である。連邦政府は次の世代のために、健全な地球を守るために出来る限りのことを行う。
ある程度の気候への影響はもはや防ぐことはできない。適応させること、そしてリスクに対する備えが必要になる。そのためには、研究とイノベーションが重要な鍵となる。研究だけが、早い段階で問題を特定し、解決するための最適な選択肢を示すことができる。産業で使用される燃料やエネルギーの一部を水素に転換し、気候に優しい未来のモビリティをすべての技術に対して開放していかねばならない。新しいテクノロジーに頼りたいと思っている。諦めることよりはましである。
気候適応に関する研究助成における重要なポイントは以下のとおり:
現在および将来のリスクをより適切に評価する:気候リスクの背後にある複雑なメカニズムを把握するために、BMBFはあらゆるスケールの気候モデリングを助成している。これらの高解像モデリングは、たとえば異常気象をより高い地域精度で予測する。
適応策の策定:BMBFは、研究を助成することにより、我々の生活を気候変動の影響にどのように適応させることができるかについての解決策を示したいと考えている。研究は、気候変動への適応にどのような障壁が存在するのか、またそれらをどのようにして克服できるのか、適応の限界はどこにあるのかについて、より深く理解することに役立つ。
研究成果の適用:BMBFが助成しているプログラムの研究者は、地方自治体などのユーザーと共に、現場での適応策を開発している。たとえば研究者はドイツのラインラント・プファルツ州とノルトライン・ヴェストファーレン州の洪水被災地域の再建を支援している。このような取り組みから、長年にわたって助成されてきたアプリケーション志向の研究が、地域の実用的な利益へつながることがわかる。

[DW編集局]