[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
元記事公開日:
2022/03/29
抄訳記事公開日:
2022/05/19

BMWKによる「バッテリー・エコシステム」の大型プロジェクトが開始

Erstes Großprojekt aus der BMWK-Fördermaßnahme zum „Batterie-Ökosystem“ gestartet

本文:

(2022年3月29日付ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)は、「バッテリー・エコシステム(Batterie Ökosystem)」についての研究助成の中から、初めてとなる大型プロジェクトへの助成を通達した。これは、ザクセン州のバッテリー・メーカーであるBlackstone Technology (有)が率いるコンソーシアムに配分する総額2,410万ユーロの助成金を含んでいる。
BMWKの政務次官であるミヒャエル・ケルナー(Michael Kellner)氏は次のように述べた。「バッテリー・エコシステムの助成措置により、次世代の持続可能なバッテリーの大量生産へ向けた開発が確保される。Blackstone社のプロジェクトは、輸入原材料を大幅に削減した、ナトリウム・ベースの3Dプリント・バッテリーを使っており、たとえ自動車に採用される前に、いくつかのステップを踏まなければならないとしても、この技術はすでにメイドイン・ジャーマニーの、さらに持続可能なモビリティのための、重要なモジュールとなる可能性を秘めている」。
Blackstone社は今後3年以内に、ドイツの産業界およびこのコンソーシアムと共に、以前検証された3Dプリント固体バッテリーに関するラボの研究成果を、さらに大量生産に向けて発展させる。3,200万ユーロがザクセン州デューベルン(Dübeln)のパイロット・プラントと大規模な研究開発に投資される予定である。さらに、ナトリウム・ベースの固体電解質については、2025年から大量生産できるように、Blackstone社により、トン単位でのアップ・スケーリングが準備されている。
2021年3月に発表された、約200のサブプロジェクトを持つBMWKのファンディングプログラム「バッテリー・セル生産の優先的研究助成」の一環として、約40の研究コンソーシアムが今後数ヶ月間に承認される予定である。これは「欧州が共に関心を抱く重要計画(IPCEI)」に連動したプログラムとして位置づけられている。
プログラムの重点は、バッテリーの持続性とリサイクル、デジタル化されたバッテリー生産、テスト、認証、バッテリーの品質保証、および新しいバッテリー・セル技術の適用などから成る統合テーマ群を対象としている。
BMWKは、これらのプロジェクトに、総額1億5,000万ユーロ以上の資金を提供し、これによってドイツにおける持続可能なバッテリー技術分野で、企業や研究機関による革新的で密接にネットワーク化されたエコシステムが実現できるよう、多大な貢献をしている。

[DW編集局]